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2019.07.07更新

堀池亮介、藤本万梨乃らフジテレビ系列新人アナウンサー奮闘中!研修レポート⑥

5月13日(月)から毎日受講中

フジテレビアナウンス室に配属となった堀池亮介(ほりいけ・りょうすけ)アナウンサー、藤本万梨乃(ふじもと・まりの)アナウンサーを始め、全国のFNS各局で採用された新人アナウンサーが集まり受講しているアナウンス研修の模様を紹介するレポートの第6回。

この日は、多くのスポーツ番組で実況を担当している森昭一郎アナを講師に迎え、スポーツ実況に関する知識を深める授業が行われた。とはいえ、森アナとは初対面の新人たち。そこで、まずは自己紹介とアナウンサーを目指したきっかけ、現在の仕事上の悩みなどフリートークからスタートした。

【スポーツ実況】講師:森昭一郎アナウンサー

まだ実践経験が乏しく、技術的にも立ち回りにも不安を抱える新人アナたち。森アナは、「まずは、10年上の先輩の真似をするといいと思う。(年の近い)5年上では、先輩も成長している最中だから、一生背中を追うことになる。でも10年先輩であれば、お手本になるのはもちろん、世代も違って戦う場所も違うから」と、成長のための具体的なアドバイスを伝授。

新人アナからは、「インタビューが苦手で、どうすればうまくなれるかが分からない」という声があがった。森アナ曰く、アナウンサーが行うインタビューには3つあって、

①(実況などで使う情報収集として)自分のなかに知識を蓄積するためのもの
②(演者への作品などに関する取材として)インタビューそのものを見せるもの
③(情報番組で街の声を拾う)“ON撮り”

に分けられるという。どのインタビューにも共通するのは「どうやって相手が話しやすい環境を作るか。相手の懐(ふところ)に飛び込み、主導権を相手に渡すことが大事」だという。

さらに、「実況というのは、実はインタビューと同じで、解説者とのやりとりの連続。解説者に一番重要なところをしゃべってもらうことが最大のポイント」と、スポーツ実況に絡めたお話も。

「解説者が話しているときの相づちは、声を出しすぎると視聴者に不快感を与え、出さなすぎると不安感を与える。相づちも実況の一部」と、インタビューや実況時に注意すべき細かいポイントを伝授した。

ほかにも、「技術を身につけるには場数が大事。それをどこで稼ぐか。自分で本番に近い精神状態とプレッシャーを作り出して練習するしかない」「実況やバラエティでは、予定外のことが起こったときが最大のチャンス」「今はミスしていい時期。“どうしよう”と思う前に、怒られたとしてもやってみたほうがいい」「知らないことはすぐにメモして、意識的に使うようにする。そうすれば自分の言葉になっていくから」と、さまざまなアドバイスを。新人アナたちは、親身な先輩アナの言葉を取りこぼさぬようメモしていく。

そして、いよいよスポーツ実況についての講義へ。実況とは、ただ目の前で起こっていることを言葉にすればいいというわけではない。バレーボールの実況を例にして、「試合の流れを追う」「決着の瞬間を読む」「プレイヤーの人間性を提示」「戦略の提示」など、いくつかのポイントがあると説明。

そのほとんどは事前準備が必要なことであり、「実況は、マイクの前に立った時点で8割終わっている」と森アナ。ルールを勉強することはもちろん、競技観を養うことも大事になってくるため、担当する競技をできるだけ多く見ることも必要だと教えた。

また、「1人で全スポーツの全選手のことを知ることは不可能。それを補ってくれるのは、別の局の番組だったり、新聞だったりする」とも。1人で情報収集しようとせずに、さまざまなメディアを使い、上手に情報を蓄積していくことが重要なのだ。

ただし、得た情報をそのまま実況に乗せることは、視聴者に対する押し付けになりかねないという。その情報をどのタイミングで入れるか、もしくは入れるのをやめるか、ゲームの流れを読み見極める力も求められるのだとか。

ゲームの流れを追いながら、自ら得た情報を入れるタイミングを計り、ゲームが動きそうな瞬間を見極め、そこにチームの戦略があれば解説者に振り…。パンクしてしまいそうなほどやることが多く、大変なイメージのあるスポーツ実況。

しかし、森アナは「表に出ている選手の裏で、一度もユニフォームをもらったことのない選手もいる。そういう選手がいるからチームが活躍できているはず。だから、スポットライトを当ててあげたいし、彼らの代弁をしたい」という思いでスポーツ実況を続けているという。

奥の深いスポーツ実況の極意とアナウンサーとして成長するためのアドバイスが詰まった講義後、新人アナたちの表情は充実感に満ちていた。

研修中の新人アナウンサー

岩手めんこいテレビ・三宅絹紗アナ、花田凌南アナ
岡山放送・北村麗アナ、今川菜緒アナ
沖縄テレビ放送・植草凛アナ
サガテレビ・橋爪和泉アナ
福井テレビジョン放送・佐橋嬉香アナ
フジテレビ・堀池亮介アナ、藤本万梨乃アナ

(※放送局50音順)


堀池&藤本アナが研修の様子を伝えるブログ「2019年新人アナウンサー研修日誌」は毎日更新中!

掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。