2019.06.12更新
“つい素通りしてしまいがちなコト”や“特に旬でもないコト”を番組なりに調べて、毎回ゲストとともに語っていくトークバラエティ『石橋貴明のたいむとんねる』。6月10日の放送は、飯尾和樹をゲストに迎え「勝手に語りつぎたい プロフェッショナルに聞いた粋」を放送した。
群雄割拠の芸能界で酸いも甘いも嚼み分けてきた石橋だが、本人いわく「粋には程遠い」という。一方、テーマに合わせて粋な渋い着物で登場した飯尾は「神楽坂の坂の下」をイメージしてきたと言い、石橋を笑わせた。
今回は、各職業のプロから粋な振る舞いや粋なお客さんとは何かを追求した。
最初に紹介したのは格式の高い3つの名店から。
昭和10年創業の老舗寿司店「銀座 久兵衛」の大将と白金の蕎麦店「手打ちそば 夢呆」の主人が語る粋なお客さんとは共通して「スッと来て、パッと食べ、サッと帰る人」だとか。
また、粋な食べ方は寿司の場合ネタにだけ醤油をつけ、蕎麦はつゆに1/3ほどつけて食べることだそう。これに感服した石橋と飯尾。
石橋は「蕎麦屋でビール飲んでるお父さんってカッコイイ! 俺も60になったら(やってみたい)。それで自分のことを『ワシ』って言う」と憧れを語っていた。
続いて銀座の高級クラブ「ル・ジャルダン」。ママが語る粋なお客さんは「女の子の容姿を見て、その子でも自然についてこられる話題を要所に提供できる人。自慢話を延々とするのは野暮」と語った。
今度は有名人から粋なエピソードを紹介した。
野球通の徳光和夫は、長嶋茂雄が入団当時の江川卓にした粋な振る舞いを紹介。
また、劇団四季の「美女と野獣」のキャストが上演後、特別に会場にいたカップルの公開プロポーズをお手伝いしたエピソードも。
その流れから、2012年に放送された『とんねるずのみなさんのおかげでした』での企画をきっかけに飯尾が奥さんにプロポーズをした様子を放送。
実家に泊まりに行く企画だったが、一度別れていた彼女をサプライズで登場させ、とんねるずが半ば強引にプロポーズを促したことで結婚に至った経緯があった。
飯尾は当時を振り返り「粋に頭がおかしいんですよ!」と照れ笑いをしていた。
番外編として、芸能界の様々な人と交流がある石橋が知っている粋な話も紹介された。
石橋がある店に行くと、なんと美空ひばりがひとりで飲んでいたという。翌日は横浜でコンサートがあるというが、さらに1軒はしごして別れた頃には夜が明けていたそうだ。
その日、昼から仕事があった石橋が少し寝坊してスタジオに行くと、入り口に今朝別れたはずの美空ひばりが立っている。
「私がゆうべタカ(石橋)のことを引っ張り回しちゃったから」と、浅草むぎとろの蕎麦を段ボールに3箱くらい用意して待っていたそうだ。
当時を振り返り「別れたのは5時か6時なんだよ!? 浅草むぎとろっていったら有名なお蕎麦なのに、こんなにたくさんいつ予約したんだろうってびっくりして。でも僕の中で史上最高の粋な話です」。
そう言って石橋は天を仰ぎ「ありがとう、お嬢~!」と叫んでいた。
そして飯尾も自身の代名詞となるギャグが生まれた石橋の“粋なフリ”を紹介し、渾身のギャグを放って爆笑を取っていた。
文=パンチ広沢
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