Muscat~フジテレビの番組情報

2019.06.07更新

「音楽よりも先に文学だった」サカナクション山口一郎が語る音楽のルーツと葛藤

6月11日(火)25時55分~『人と音楽』

街中で、カラオケで、テレビ、ラジオで、そしてイヤホンで。私たちは、音楽をシャワーのように浴びて生きている。もっとも身近なエンターテインメントでありながら、楽しくなったり、華やいだり、感動したり、癒されたり、時には救われたりもする、音楽。

『人と音楽』は、様々なジャンルで活躍する「0」から「1」を生み出すアーティストたちが、普段聴いている音楽にフィーチャー。彼らの音楽観や、なぜその音楽を聴くのか、そこからどんな影響を受け、自らの創作活動にどう循環させているのかに迫る…つまり「人と音楽」の関係をあぶりだしていくドキュメントだ。

初回を飾ったDEAN FUJIOKAに続く、第2回目のアーティストは、サカナクションの山口一郎。6月19日にニューアルバム『834.194』のリリースを控えるなか、山口は、愛知県蒲郡市で開催された野外イベント『森、道、市場2019』にいた。

国内で大きなブームとなりつつあるサウナ。会場内に「テント型のサウナ」を設営し、音楽を聴きながら観客たちに楽しんでもらう「音楽とサウナの融合体験」を提供した「NF #12-Sauna Camp-」。番組は、このイベントをプロデュースする山口の一日に密着した。

音楽的に大きな影響を受けたフォークソングとの出会い

北海道・小樽市出身の山口が、自身の音楽のルーツについても語る。音楽好きの両親が喫茶店を営んでいたこともあり、幼いころから音楽に触れあってきた。だが、「音楽よりも先に文学だった」と言う。様々な文章に触れて、その美しい言葉に感動。友人たちに共感してほしいと願うも、叶わず孤独を感じていた。

そんな時、同級生の男子がある歌を口ずさんだ。言葉には興味を示さない友人たちが、その歌を瞬間的に覚えたことで「自分が美しいと思った言葉を音楽にすると、みんなに覚えてもらえるのかな、と思ったところから音楽を始めた」と振り返る。

そんな山口が音楽的に大きな影響を受けたというのはフォークソング。「喫茶店に来ていた流しのミュージシャンで友部正人さんという方がいて、友部さんが歌う曲に感動したんです。子供だから大人が真剣に歌っている姿を見て、恥ずかしいっていう気持ちにもなったんですけど、生で見た時に、『大人が大人を感動させようとしている』っていう、リアルに僕は憧れました」と、フォークソングの大御所との出会いについても明かした。

さらに、高校時代は「みんなが『好き』という音楽を『好きと言いたくない』というか、どこか違うところで、自分の好きなものを探そうという性質だった」とも。しかし、いまのサカナクションは音楽シーンを代表する “メジャー”バンドになった。そのことに「高校時代の自分が見たら、たぶん、自分たちのことは聴かないだろうなって。そういう立場になったことに気づいたんです」と語る。

そして、今、山口の中にはどんな思いがあるのか。

後日、彼のプライベートスタジオにて改めてインタビューを行い、さらに深く、音楽に対しての思いを聞いた。さらに、音楽活動にとどまらず、様々なカルチャーとクロスオーバーした活動を精力的に行う山口が「注視している」という若手アーティストについても取材。「チャートだけじゃない音楽がある」という彼が見つめる、いまの音楽シーンが垣間見えるドキュメントとなった。

番組の最後、「山口一郎にとって音楽とは?」という問いに対して、彼が出した答えとは…。

<山口一郎プロフィール>

5人組ロックバンド「サカナクション」のフロントマン(ボーカル・ギター担当)。1980年9月8日生まれ。北海道・小樽市出身。2005年に、サカナクションとして活動を開始し、2007年メジャーデビュー。バンドのほぼすべての楽曲の作詞・作曲を手掛ける。2013年に発表した6thアルバム『sakanaction』は、オリコン初登場1位を獲得。同年、サカナクションとして第64回NHK紅白歌合戦に出場。文学性の高い歌詞、独特の音楽性・表現は評価が高く、近年では各界のクリエイターとコラボレーションを行いながら、音楽と様々なカルチャーが混ざり合うイベント「NF」を、2015年にスタート。今年は、大手企業のCMに続けて出演、ニューアルバム『834.194』のリリースを6月19日に控えるなど、活躍の場を広げている。

番組概要

『人と音楽』
<放送>
6月11日火曜25時55分~
※不定期放送
<出演>
山口一郎(サカナクション)

掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。