2019.05.31更新
密かに愛情を抱いていた暴力団会長・牧田(山本耕史)を目の前で失った姫川玲子(二階堂ふみ)の悲痛すぎる叫びで幕を閉じた第8話、皆さんはどうご覧になっただろうか?息つく間もなく終わってしまってしまった!というそこのあなたへ…ドラマの余韻とともに、あの緊迫のシーンの舞台裏を宍戸開&中林大樹が「ロケ現場裏側②」としてお送りする。
実際のシーンを振り返ると―。
牧田の部下・川上(田邊和也)が刃物を手に姫川に向かって突進してくる。
葉山(葉山奨之)が銃を構えて「止まれ!」と叫ぶ。
石倉(宍戸)、湯田(中林)、他の捜査員たちも駆け寄ってくる。
すさまじい形相で向かってくる川上に姫川は動くことができない。
「ドスン…」という音とともに、目の前には牧田の姿が。
姫川にもたれかかる牧田の体。支えきれず膝をつく姫川―。
このシーンの撮影は、都内のとあるビルの駐車場で行われた。キャスト、スタッフとともに立ち位置、そして川上役の田邊は何度も何度も姫川への突進をリハーサルしていた。手には包丁…テストとはいえ二階堂の腹部ぎりぎりのところを駆け抜けるのは、ひやっとする。しかし!美術スタッフにリハーサル用の包丁を見せてもらうと…
なんともかわいらしい(!?)ホイル紙で手作りされた仮のナイフだった!さらに…
美術スタッフのお腹をお借りして撮影!
牧田の背中に突き刺されたナイフは、というと―。
この通り!美術スタッフが持っている小道具を今度全部見せてほしいと思ったマスカット取材班だった。
ほっとしたのもつかの間…宍戸と中林、そして葉山が川上を取り押さえるシーンのテストを繰り返している。そう、このシーンだ。
まずは葉山が銃を構えるのだが、このシーンの撮影の1時間ほど前、その姿勢を指導していたのは…
宍戸だった!!!
「腰でしっかり構えて」「角度はこう」と丁寧にそして真剣に指導していた。後で話を聞くと…
宍戸「僕が若い時は、刑事ドラマというと必ずといっていいほど銃を構えるシーンがありましたよ。今はそういうシーンはほとんどないけどね」
葉山「宍戸さんに教えていただき、ためになりました!」
中林「ためになりましたっ…て、この世代特有の上から目線!笑」
川上を取り押さえる宍戸たち、さらに床に膝をつく二階堂…現場の床はコンクリートなので、リハーサル中はこのようなマットや毛布でキャストがけがをしないようカバーしている。さらに、強い衝撃がある場合は、肘&膝あてパッドなども欠かせないという。
このシーンの本番で監督からOKが出るまでかなりのカット数、そして繰り返し撮影が行われた。当日は都内は大雨だったこともあり、湿度も高く、皆シャツが汗でびっしょりに!スタッフが各キャストにうちわで風を送っていた。
屋外でのロケについては、刑事ドラマならではの苦労もあるようで…
宍戸「どのドラマでもそうですが、まずはロケをするまわりの方達に迷惑かけないようにするのが第一。今日は駐車場を貸し切っていますが、今日みたいに銃を出すと公共の場ではびっくりされちゃいますよね。細心の注意をもって取り組まなければならないですね」
中林「休憩中の態度もしかり、警察官がやっちゃいけないことはやらない。僕たちは捜査一課のバッジもつけていますから。彼らの顔に泥を塗るわけにはいかないです」
宍戸の指導のおかげで…葉山のシーンもこの通り決まっていた!
緊迫のシーンを撮影し終えた姫川班は、突然“野球タイム”に!中林がイチローポーズでサービスしてくれた。このバットとグローブは、なんと亀梨の私物!さきほどまで汗だくで刃物で突進していた川上役の田邊もこんなに穏やかな表情に。
このようなリラックスタイムが姫川班のチーム感を強めているに違いない!
温かくかつ楽しくナビゲートしてくれた宍戸&中林コンビに現場の様子をさらに聞いてみた。
Q.さきほどは野球をするなど、チームワークばっちりですね!
宍戸「そうだね。でも一昨日はね、姫川主任がいないシーンが続いたんですよ。そうするとね、やっぱり“野郎だけの会話”になっちゃう(笑)」
中林「下ネタばかりじゃないですよ!(笑)笑わせっこ大会とか」
宍戸「亀梨くんもね、眉毛だけ動かすとかね」
中林「やはり主任がいると引き締まるんですよ」
Q.シリアスなシーンが多いですが、気持ちの切り替えをどうしていますか?
中林「僕は結構“話しかけないで…”というモードになってしまうかも」
宍戸「僕は関係ないね!3秒前までいつも通りかな、わはは!」
ふたり「二階堂さんはちゃんと切り替えていますね」
と、ここで葉山も参加!
Q.話が進むにつれそれぞれの役に変化は?
葉山「姫川班の中で2話から参加して、少しずつ皆と打ち解けていく中で、責任感も強くなっています。班の一員になれたことが彼の成長にとって大きく、距離がどんどん近くなっていることを意識して演技しています」
中林「でも姫川班にとって大きな動きがあり、辛い展開になってしまうんですよね。一度関わってしまうと自分の警察官人生を脅かしかねない事件に直面して逡巡しているところで、そんな事をみじんも気にせず突っ走っていく主任の背中であったり、正義感の末殉職した大塚の存在であったりが、姫川班それぞれの腹をくくらせていく感じです。僕が姫川班の中で意識しているのは、縦のライン。例えば菊田(亀梨)は階級が上なので、しっかりと頭は下げた上で親しくする、とか。礼儀的なものを重んじながら、仲間を大切にするということです」
宍戸「9話以降は、さらに“よし!主任のためなら、手伝うぜ”という感じです!僕の役は、主任よりも階級が下でも年齢が上で経験があるので“あの事件は…”と色々気付きがあるのだけど、主任に言わないままにしてとがめられるという…」
中林「シリアスなシーンなのに…ね(と、葉山を見る)」
葉山「そんなシーンなのに、皆を笑わそうとしている開さんがいました(笑)」
中林「めがね、逆にかけていましたからね!(笑)」
Q.今後、視聴者にどんなところに注目してもらいたい?
宍戸「人生はいいことばかりじゃない、理不尽なことも通過していかなければならないよ、ということが描かれていますね」
葉山「でも、全てが終わっちゃうわけではないので!」
宍戸「大塚(重岡大毅)はかわいそうだよね、やる気満々だったのに死んじゃったんだから…」
3人のナビゲートで見せてもらった貴重なロケの裏側第2弾!姫川班のリアルな汗を感じていただけただろうか?
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