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2019.04.19更新

【シリーズ東京2020】世界初の発明品!ホテルニューオータニの“ユニットバス”誕生秘話

4月19日(金)『池上彰SP 徹底解説!令和ニッポンを変える国民的三大イベント』

写真提供:TOTO

東京オリンピックまであとわずか…今こそ東京1964を振り返ってみたい。
4月19日(金)放送の『池上彰SP 徹底解説!令和ニッポンを変える国民的三大イベント』では、「令和ニッポン」を変える国民的3大イベントを池上彰が徹底解説する。中でも1964年の東京オリンピック開催直前に「ユニットバス」が世界で初めて誕生したことが明かされると、スタジオが大いに沸いた。

日本最初の超高層ビル・ホテルニューオータニはありえないスケジュールで建設!

1964年東京オリンピック開催の直前、17階建てという日本で最初の超高層ビルが建設されようとしていた。客室は1000室を超えるまさに世界に誇る巨大ホテルの完成に、日本中が注目していた。

しかし…難題が!

建設が始まったのは1963年の4月。そう、完成までたった1年5ヵ月しかなかったのだ!これは通常およそ3年かけるところの半分未満。オリンピックに向けた建設ラッシュで人手不足も重なり、かなりまずい状況だったという。そこで設計をしながら同時に工事を行うという…神業とも言える突貫工事が進められていた。しかし、その神業をもってしてもある大きな問題にぶち当たる。

<バスルーム>だ。多くの外国人を迎える東京の、それも顔となる超高層ホテルのバスルームがどうしても間に合わない。

バスルーム1つ作るのに従来は1ヵ月かかっていたが…  
写真提供:TOTO

1つ作るのに1ヵ月以上かかったバスルームを2時間で!ユニットバス発明の裏側

世界初!ホテルニューオータニに採用された「ユニットバス」

今まで日本で行われていた工法では、1つのバスルームを作るのに1ヵ月以上かかっていた。それではオリンピックは終わってしまう…。工期短縮化を求め、新しい設計案をメーカー数社に依頼したところ、そのうちの1社がある発明品を持ってきた。

東洋陶器株式会社(現TOTO)だ。63年7月に開発プロジェクトを発足した彼らは「バスユニットこをプレハブ化による工期短縮の花形」として、簡単に組み合わせるだけで浴室が完成する全く新しい発想「ユニットバス」を作り上げたのだ。1つのユニットバスができあがるまでわずか2時間という驚きの発明だった。

工場で組み立ててから搬出
写真提供:TOTO

軽量化にも成功し、運びやすく
写真提供:TOTO

特徴はこうだ。
浴槽やトイレなどの危惧や給排水管を組み込んだフレームを上下のパーツに分けてあらかじめ工場で生産し、現場で組み立てる方式に。
さらに“防水パン”というステンレス製の大きな受け皿を考案し、ユニットバス全体を受け止めるように設置し、水漏れを防止した。
工場用ヘルメットなどに使われていたFRP(繊維強化プラスチック)を浴槽だけでなく洗面カウンターにも使用、ユニットバス全体の軽量化を実現、今までは2t以上あった重量を約730kgに抑えることができたという。
そして長くユニットバスを愛してもらうために、各所に最適な材料を選ぶことで、部材ごとに室内の内側から交換可能な仕様にして、施工後のメンテナンス性にもこだわった。

写真提供:TOTO

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こうして、1000室を超えるバスルームをわずか5ヵ月で完成させ、ホテルニューオータニは無事、オリンピック開幕1ヵ月前に完成したのだった!

番組では、この一部を記録映像と共に池上解説で学んでいく。最後に当時の映像に残されたユニットバスでのある“サービスカット”が流され、コメントを求めた池上のナイスな返しとは―。

番組概要

金曜プレミアム『池上彰SP 徹底解説!令和ニッポンを変える国民的三大イベント』
<放送>
4月19日(金)20時〜21時55分
<出演>
【解説】
池上 彰
【進行】
高島 彩
<ゲスト>
加藤諒
陣内智則
立川志らく
千秋
吉川美代子
(五十音順)

掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。