2019.04.08更新
さる3月14日(木)に開催されたフジテレビアニメラインナップ発表会2019。2018年10月にスタートした新しい深夜アニメ枠「+Ultra(プラスウルトラ)」のラインナップが発表された第一部、劇場版アニメ作品の公開予定について発表された第二部に続き、第三部では今年の4月で15年目に入るフジテレビのアニメ枠「ノイタミナ」についての発表が行われました。
自身もアニメファンであることを公言しているニッポン放送の吉田尚記アナウンサーが司会として登壇し、ニコニコ生放送、Twitter、YouTube LIVEにて生配信された発表会を進行していきます。
第三部は、2019年1月から放送されている「ノイタミナ」作品『約束のネバーランド』に出演中のキャストたちのコメント動画から始まり、4月クール作品『さらざんまい』、7月クール作品『ギヴン』、『PSYCHO-PASS 3』などについて発表されました。
先日、最終回を迎えた『約束のネバーランド』。グレイス=フィールドハウスという孤児院で幸せな日々を送っていた38人の子どもたちが、その孤児院はなんのための施設か、自分たちは何のために育てられているのかを知るところから始まる、命をかけた脱獄の物語です。
(C)白井カイウ・出水ぽすか/集英社・約束のネバーランド製作委員会
この作品で主人公のエマを演じる諸星すみれさん、ノーマン役の内田真礼さん、レイ役の伊瀬茉莉也さんの三人がコメントVTRにて登場。発表会の当日は、最終回に向けて、物語はまさに佳境に入っていく展開を見せている時。三人は和気藹々とした雰囲気で、手に汗握る物語の展開について語ってくれました。
「10話以降の展開は大変なことになっています。1秒たりとも見逃せない展開になっているので、絶対にお見逃しなく、決死の脱出劇を楽しんでください!」(諸星さん)
続いては、2019年4月から放送が開始される『さらざんまい』が紹介されました。『少女革命ウテナ』『輪るピングドラム』『ユリ熊嵐』などで知られる幾原邦彦監督の新作である本作は、謎のカッパ型生命体“ケッピ”に出会い、無理やり尻子玉を奪われカッパに変身させられた3人の中学生男子たちの物語。彼らはもとに戻るために“ある方法”でつながり、ゾンビの尻子玉を奪うことになるということなのですが、いったいどんな作品なのでしょうか……。
(C)イクニラッパー/シリコマンダーズ
ステージには、主人公と一緒にカッパになってしまう陣内燕太を演じる堀江瞬さんが登場。堀江さんは「幾原作品はささいなシーンほど重要なヒントになっているので、ちょっとした一言がネタバレになるかも……。下手なことが言えないんです」とビクビクしていました。やはり、幾原邦彦監督らしさあふれる奇想天外な物語が展開されるようです。物語の舞台は浅草で、実物の建物なども作品の中に多く登場しているそう。
堀江さんと吉田アナのトークが繰り広げられるなか、スクリーンでは主人公の矢逆一稀役の村瀬歩さんと久慈悠役の内山昂輝さんからのコメントVTRも上映されました。村瀬さんのVTRコメントによると、アフレコの際には浅草のスイーツを一緒に食べたりしながら、なごやかに収録をしていたとか。村瀬さんと内山さんのコメントからは、仲の良さそうな収録現場の雰囲気が伺えました。
そして、ステージではthe peggiesが手がけるエンディングテーマ曲「スタンドバイミー」が流れる初PVが公開され、摩訶不思議な『さらざんまい』の世界を垣間見させてくれました。
「僕自身も幾原監督の作品が大好きなので、楽しみながら収録していました。ぜひ楽しみに放送を待っていてください」(村瀬さん)
「監督がキャラクターや物語について説明してくれるんですが、それがとても面白いんです。実演して見せてくれるので、いつも笑いながら収録に臨んでいました。喜怒哀楽、いろいろなものが詰まったアニメになっているので、ぜひご期待ください」(内山さん)
「幾原監督作品のファンの方は作品について考察される方が多いんですけど、毎週、考察しながら観てほしいですね。大いに裏切られるはずです。この作品は“つながり”がテーマとなっているんですが、見ていただいた後に、皆さんの心の中に残るものがあればいいなと思っています」(堀江さん)
続いて、2019年7月からは放送予定の新作『ギヴン』が発表されました。キヅナツキさん原作の本作は新書館「シェリプラス」で連載中のみずみずしい青春バンドストーリー。スタジオラルケが制作を担当し、女性監督・山口ひかるさんが手がけるこの作品にも、期待がふくらみます。
(C)︎キヅナツキ・新書館/ギヴン製作委員会
さらに、発表会は続きます。その製作が発表され大ニュースとなったことも記憶に新しい『PSYCHO-PASS サイコパス 3』。この話題作から慎導灼(しんどう・あらた)を演じる梶裕貴さん、炯(けい)・ミハイル・イグナトフを演じる中村悠一さんが登壇し、作品について語ってくれました。まだ謎に包まれた本作、梶さんは「言えないことだらけ」と言いながらも、「収録は始まっているんですが、今までのシリーズを踏まえた演出があるんですよ」という、ファンには気になるコメントも……。
(C)サイコパス製作委員会
「僕はゲーム版の『PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福』で別のキャラクターを演じていたので難しいだろうと思っていたんですが、この役をいただけてとてもれしかったですね。未発表ですが錚々たる方々が出演されているので、そこでお芝居をさせていただけることもとても光栄です」(梶さん)
「作品の世界観はもともと大好物だったんです。実際にアフレコに入った今、えも言われぬ面白い沼が広がっていて、役者としてとても楽しいですね。ささいなキャラクターの動きが伏線になっていることも多いんです。監督がボソッと言ったことがヒントになっていたりして、試されているような感じがありますね」(中村さん)
今回の発表会では、お二人が演じる慎導灼、炯・ミハイル・イグナトフという二人のキャラクターについても明かされました。灼と炯は二人とも公安局刑事課一係の新人監視官。梶さん演じる灼は特A級メンタリストで、高度な共感力を持つ人物だそうです。自宅の車の中でしか眠れないため、いつも眠そうなキャラクターです。そして、中村さん演じる炯はロシア系の帰化日本人で元軍人というキャラクター。格闘や射撃の高い能力を持っているとのこと。二人はもともと幼なじみで、共通した目的から監視官になったという設定が明かされました。
まだまだシークレットな情報も多く、大きな隠し球もあるとか。10月の放送まで、『PSYCHO-PASS サイコパス』ファンには楽しみな日々が続きそうです。
アニメファンにうれしい情報公開が相次いだ発表会もいよいよ終盤。トリを飾るのは、劇場中編アニメーション「甲鉄城のカバネリ 海門決戦」に出演する畠中祐さん千本木彩花さんのお二人です。この劇場中編アニメーションは、2016年に放送されたアニメ版『甲鉄城のカバネリ』の半年後の物語です。各地の劇場で5月10日から2週間限定公開される本作ですが、劇場公開と同時にNetflixで独占配信されることが決定しています。
(C)カバネリ製作委員会
生駒役の畠中さんと無名役の千本木さんは、3年ぶりの「甲鉄城のカバネリ 海門決戦」に「帰ってきた!」という実感があったそう。スタッフたちもかなりの熱量で臨んでいたそうで、アフレコにも相当時間をかけたとか。アニメ作品は通常は一度しかアフレコをしないものですが、この作品では仮アフレコと本アフレコ、2回のアフレコが行われたそう。仮アフレコの後にスタッフとディスカッションし、ブラッシュアップして本アフレコを行ったといいます。ステージでは三木眞一郎さん演じる新キャラクター・景之の登場するPVも上映され、作品の持つ熱さを感じさせてくれました。
「テレビ版から半年後の世界なのですが、これから私がどう生きていくのか、今をどう生きていくのかが描かれています。いろいろな感情が湧き上がってくる作品だと思います」(千本木さん)
「とても思い入れのある作品に戻ってこられたのがうれしいです。再び会えた甲鉄城の仲間たちが成長した輝きを見せてくれます。心震える熱い展開が待っているので、劇場で、そして配信でも楽しんで欲しいと思います」(畠中さん)
取材・文=松村知恵美
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