2019.04.02更新
3月14日(木)にフジテレビアニメラインナップ発表会2019が開催されました。“拡張”をテーマとしたこのイベントに司会として登壇したのは、アニメファンとして知られるニッポン放送の吉田尚記アナウンサー。さらに、発表された作品から多くの声優陣がゲストとして登場し、作品の魅力を伝えてくれました。
この発表会はリアルタイムでニコニコ生放送、Twitterなどで配信されたほか、YouTube LIVEにて360度のVR配信も行われ、360°のバーチャル空間でイベントの生配信を楽しみつつ作品のPVなども視聴できるという、新たな試みも行われました。
まず第一部で紹介されたのは、2018年10月よりスタートしたフジテレビの深夜アニメ枠「+Ultra(プラスウルトラ)」について。先日最終回を迎えたばかりの『revisions リヴィジョンズ』、4月にスタートする『キャロル&チューズデイ』のほか、今後の放送ラインアップが発表されました。
先日、最終回を迎えた『revisions リヴィジョンズ』。300年以上先の「未来」に転送された渋谷を舞台に、主人公の大介と4人の仲間たちが未来人「リヴィジョンズ」と戦いながら現代に戻る手段を探す姿を描く「青春"災害"群像劇(ジュブナイルパニックアンサンブル)」です。
(C)リヴィジョンズ製作委員会
この作品で主人公の堂嶋大介を演じる声優・内山昂輝さんがコメントVTRにて参加してくれました。吉田アナ曰く「近年では珍しく、主人公の性格が悪い(笑)」という本作。主人公を演じる内山さんは試行錯誤の連続で「殺意が足りない」と注意されたりもしたと言います。
「回を重ねるごとにアイデアもどんどん出てきて、大介らしさも身についていったように思います。何度も見直したくなる作品のはず。とても練りこまれていていろいろな要素がある作品なので、改めて1話から見直してみると、新たな面が見えてくる作品だと思います」(内山さん)
続いては、2019年4月から放送が開始される『キャロル&チューズデイ』。人類が火星に移り住みAIがカルチャーを生み出す時代を舞台に、ミュージシャンを目指す2人の少女・キャロルとチューズデイの姿を描く物語です。ボンズ20周年かつフライングドッグ10周年記念作品として製作された大型オリジナル企画で、渡辺信一郎さんが総監督を手がけています。
(C)ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会
ステージ上にはキャロル役の島袋美由利さんとチューズデイ役の市ノ瀬加那さん、そしてアンジェラ役の上坂すみれさんが登壇。それぞれ、フリーターをしながら路上からミュージシャンを目指すキャロル、お嬢様育ちの引っ込み思案なチューズデイ、将来を悩む子役出身のモデル・アンジェラというキャラクターを演じています。
脇を固めるキャラクターとして大塚明夫さん、神谷浩史さん、入野自由さん、宮野真守さんら実力派声優陣が顔をそろえる本作ですが、アンジェラのマネージャー・ダリア役として堀内賢雄さん、チューズデイの母親で大物政治家であるヴァレリー役として宮寺智子さん、チューズデイの兄・スペンサー役として櫻井孝宏さんが参加することも発表されました。
大勢のベテラン声優が顔を揃える本作について、島袋さんは「収録中に笑っちゃうことも多くて。緊張しながらも楽しく収録させていただいてます。(音響監督も務める)渡辺監督は収録中もサングラスをしたままなんですが、意外と優しいんです」、市ノ瀬さんは「監督のほうからコミュニケーションを取ってくださるので、作品についてやキャラクターのことについて聞きやすい環境です。作品の世界観やキャロルたちの生い立ちについて、いろいろと答えてくださって」と、アフレコの模様を振り返っていました。
また、本作では劇中の音楽はすべて英語で歌われており、キャロルとチューズデイの歌唱は全世界オーディションで選ばれたNai Br.XX(ナイ・ブリックス)とCeleina Ann(セレイナ・アン)が担当しています。市ノ瀬さんは「セレイナさんは気さくで、ナイさんはちょっとシャイなんです。アニメのイメージとは逆なんですが、彼女たちが歌い始めると、一気にキャロチューの世界が生まれるんです」と語っていました。
そして最後に、三人がそれぞれに『キャロル&チューズデイ』の魅力について語り、トークを締めくくりました。
「見どころしかない作品です。作品の世界観を楽しんで、楽曲も味わっていただけたらなと思います」(上坂さん)
「本当に面白い作品なので、まずは一話をしっかり見ていただいて、音楽やキャラクターの個性を見届けていただきたいなと思います。キャラクター一人ひとりの個性が強くて、知れば知るほど好きになっていくような作品です」(市ノ瀬さん)
「光の具合がきれいで、1カット1カットにこだわりがあふれた作品です。アフレコの時間はずっとキャロチューの世界にひたっていられる最高の時間なんです。これを皆さまにもお届けできればと思います」(島袋さん)
さらに、『キャロル&チューズデイ』に続く「+Ultra」の新たなラインナップも発表されました。
2019年10月からは、板垣巴留さん原作の『BEASTARS』が2019年10月から放送開始予定。この作品の制作を担当するのはオレンジ。誰も見たことのない動物版ヒューマンドラマが、「+Ultra」で展開されます。
そして2020年1月からは放送開始となるのは『空挺ドラゴンズ』。「good!アフタヌーン」で連載中、桑原太矩さん原作の人気作品がアニメ化されることとなりました。龍<ドラゴン>が空の覇者として存在する世界で、「龍(おろち)捕り」と呼ばれる捕龍船“クィン・ザザ号”のクルーたちが空を旅する姿を描くファンタジー作品です。『シドニアの騎士』、アニメ「GODZILLA」三部作などを手がけたポリゴン・ピクチュアズがアニメ化を手がけています。
また「ダ・ヴィンチ」6月号(5月7日発売予定)から小説『空挺ドラゴンズ』(仮題)が連載開始されることも発表されました。この小説版ではオリジナルの女性キャラクター・ヴァニーを主人公に闘う女性の姿が描かれます。
(C)桑原太矩・講談社/空挺ドラゴンズ製作委員会
「+Ultra」について盛りだくさんの発表が行われた第一部の後には、第二部としてフジテレビ製作のアニメ映画についての情報も発表されました。
まず発表されたのは原恵一監督によるアニメ映画「バースデー・ワンダーランド」。そして、湯浅政明が監督を務める劇場アニメ「きみと、波にのれたら」、劇場版「冴えない彼女の育てかた Fine(フィーネ)」の3本の予告編が上映され、フジテレビアニメラインナップ発表会2019の第二部を締めくくりました。
(C)柏葉幸子・講談社/2019「バースデー・ワンダーランド」製作委員会
(C)2019「きみと、波にのれたら」製作委員会
(C)2019 丸戸史明・深崎暮人・KADOKAWA ファンタジア文庫刊/映画も冴えない製作委員会
取材・文=松村知恵美
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