Muscat~フジテレビの番組情報

2019.02.01更新

『99人の壁』プレッシャー大のスタジオセットが、クイズ挑戦者を襲う

手に汗握る美術セットの裏側とは

フジテレビ毎週土曜19時からレギュラー放送中のクイズバラエティー番組『超逆境クイズバトル‼99人の壁』。オーディションで選ばれた100人(一般人・著名人含む)の参加者の中からMCの佐藤二朗さんが抽選で選んだ1人がチャレンジャーとなり、残りの99人のブロッカーを相手に自らの得意ジャンルでクイズに挑戦。5問連続正解で賞金100万円を手にすることができるという斬新なクイズ番組です。

セット中央には格闘技を思わせるリングが。99人のブロッカーが座る席は、チャレンジャーを取り囲むように、まさに「壁」となって四方に配置されています。

明日・2日には2時間SPも放送!そこで今回は放送をより楽しむために、これらの美術セットを作る上でのこだわりや、美術スタッフの裏話をお届けします。

立ちはだかる“壁”をイメージしたスタジアム風セット

まさに“超逆境”な挑戦者の状態を表現したのが、このスタジアムをイメージしたセット。

99人のブロッカーが挑戦者に襲い掛かるイメージで、客席の傾斜を平均45度にしており、最も急な最後列だと55度にも! すべての視線がセンターステージに集中するため、挑戦者は確実にプレッシャーを感じる仕組みです。

セットに組み込まれたLEDビジョン。司会者の掛け声に合わせて火花が散ったり、光が舞ったりする映像演出で、音響とともに会場を盛り上げています。

舞台裏には、さらに番組を盛り上げる演出アイテム、スモークマシンが。専用液を気化させて、扇風機に送り込みます。小ぶりながら強力! このスモークがステージを包み込み、そこに照明が当たると効果抜群なんです。

番組の要、早押しシステムへのこだわり

手に汗握るクイズバトルの様子を伝えるため、臨場感あふれるカメラワークも重要。センターステージを囲むように、カメラレールが設置されています。このレールは、角のアール部分をセットに合わせて作った特注品なのだとか。

番組で最も重要といっても過言ではない「早押しシステム」も一から組み上げました。センターステージの中央に置かれた「キノコスイッチ」。赤いプラスチック製で、手のひらに“押した実感”がビンビンに伝わるように作られています。

一方、ブロッカーのスイッチは黒です。挑戦者のキノコスイッチと形は微妙に違いますが、反応レベルはもちろん一緒。

ブロッカーのほうが早押しに勝つと光るのがこちらの電飾。センターステージから見えやすく、かつ自分でも気づくよう、最終的にこの形状に落ち着いたそう。

早押しは一瞬の差で決まります。ボタンを押して正確に反応するかどうかはとても重要。そのため、システムスタッフも裏で出場者同様にプレッシャーを感じているんです!

放送には映らないSNS用フォトスポットも

最後に、番組の美術を手掛けた永井達也さん、西出光豊さんにお話を伺いました。

――デザインのコンセプトはどんなものでしたか?

永井「ディレクターからは『四面楚歌』、つまり四方を取り囲まれたコロシアム風にしたい、と言われました。それで、格闘技のリングをイメージしたステージを中央に置き、周囲から高い壁が迫りくるような空間を作りたいと思いました」

――その形ならではの工夫などはありましたか?

永井「四面全てを囲む形のセットって、実はあまりないんです。普通はカメラマンが映り込まないように、カメラの“撮り口”用としてどこかの面を開けます。このセットでは、中央ステージと“壁”との間の通路を広めにしたり、 “壁”の中にカメラスペースを紛れ込ませたりと、“撮り口”に気を遣いました」

――特に苦労した点はどこでしょうか?

永井「“壁”感と撮りやすさのせめぎ合い、でしょうか。挑戦者と壁との距離が狭く、壁も高い方が断然、プレッシャー感は増します。ただ、狭いほど、高いほど、撮りづらくなります。なので、壁の迫力が出つつも何とか撮れる、ギリギリの線を設定するのに試行錯誤しました」

――視聴者に最も見てほしいところは?

永井「我々が『お題ボックス』と呼んでいる、99人のブロッカー一人ひとりの前に置かれた立て札です。それぞれの得意ジャンルが書いてあるので、たとえセンターステージに上がれなくても、カメラに一瞬映り込むだけで、その人達のキャラがわかります。見ている人にも『自分ならこういうジャンルで出られるかな』と参加意欲を持っていただけるのではないかと」

――視聴者関連といえば、スタジオセット以外にも写真撮影用のセットがあるそうですね。

西出「はい、収録の前後に記念撮影をするためのスポットですが、撮った写真をSNSで拡散していただいて、番組を広く知ってもらうことを狙いとしたものです」

――放送には出ないセットですが、こだわりはありましたか?

西出「来てくださった方々にとっては間近で見られる、さわれるセットなので、細かい部分にもこだわりました。解答ボタンも本番と同じものを置いています。出番の前にこのボタンで早押しの練習をしている人もいて、『そういう用途もあったのか』と(笑)。この番組は視聴者代表100人あっての番組なので、放送のためではなく出場者のためにセットを作ることにも意義があると思うんです。このセットがSNSにどんどん載って、番組を盛り上げる助けになれば嬉しいですね」


1人の挑戦者vs.99人のブロッカーという対立構造を盛り上げるスタジオセットや、番組の要となる早押しシステムへのこだわりはもちろん、番組を支える100人の出場者への敬意までもが感じられる舞台裏でした。

このように、フジテレビの番組の裏側では、美術スタッフさんたちが日々奮闘し、番組をより良くしようと工夫を凝らしています。「フジテレビジュツのヒミツ」では、バラエティやドラマなど、さまざまな番組の裏側を公開中。ぜひ一度、チェックしてみてくださいね。

文=小林麻美

番組情報

『超逆境クイズバトル‼99人の壁』
<放送>
毎週土曜19時~
<出演>
MC:佐藤二朗

掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。