2018.08.27更新
8月26日放送の『S-PARK』は、初マラソンに挑戦した鈴木亜由子(すずき・あゆこ)選手に密着。同日行われた北海道マラソンで、鈴木選手は2時間28分32秒で初優勝。これまで日本のトラック競技を引っ張ってきた鈴木選手は、長距離への適性も見せ、2年後に迫った東京オリンピックに名乗りを上げました。
鈴木選手は、全国中学陸上1500mを連覇するなど「愛知の天才少女」と呼ばれ、早くからその能力に注目が集まっていました。彼女はその才能を順調に伸ばし、トラックを席捲。2015年の世界選手権で5000m9位、2016年のリオオリンピックでは、5000m、10000mで代表入りし、“トラックの女王”として活躍しました。そんな鈴木選手が、東京オリンピックを見据えマラソンに転向、初マラソンに挑戦しました。
先月、鈴木選手は“脚作り”のため、アメリカ・ロリンズパス(ROLLINS PASS)で高地合宿を敢行。勾配がありマラソンの脚作りに適している標高2600mの地で、心肺機能の強化に着手しました。レースで30キロ以上は「未知の領域」という鈴木選手。自分の体がどう反応するか、入念に確認しながらトレーニングを積んでいきました。
合宿を終え、鈴木選手は初マラソンについて「1本走って、結果が良くても悪くても、出たときに、またちょっと見えるんじゃないかなとは思います」、「やっぱり怖さもあるし、苦しくなって足がぱったりと動かなくなる恐怖はあります。その反面、これまでにない距離を走ってきているので、怖さと、楽しみと半々ですね」と不安と期待が入り混じった様子。
独走でゴールテープを切る鈴木亜由子
そして迎えた北海道マラソン。未知の領域と語っていた30キロを過ぎた、33キロ地点で、鈴木選手はトップを走っていた選手を捉えます。トラック競技で培ったスプリント力で一気に抜き去ると、そのまま独走でゴールテープを切りました。初優勝を飾った鈴木選手は、東京オリンピック代表選考レースMGC (マラソングランドチャンピオンシップ)の出場権を獲得。レース後は「本当に今日が第一歩だと思う。東京2020に向けて、また自分の可能性が広がったと思うので、一歩一歩前進していけたらいいなと思います」と、抱負を語りました。
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