Muscat~フジテレビの番組情報

2018.07.15更新

ふたりが並んだときの絵面の面白さがドラマの良いアクセントになれば

『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』

マギーさん&田中道子さんスペシャルトーク!!

沢村一樹さん演じる元公安の刑事・井沢範人率いる“未然犯罪捜査チーム=ミハン”の活躍を描く『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(毎週月曜 21時放送)。このドラマで、捜査一課の刑事として指揮を振るう警部補・早川誠二を演じるマギーさんと、早川の部下で、無表情でロボットのような女性刑事・板倉麻衣を演じる田中道子さんに、ドラマの見どころや撮影現場の裏話を伺いました。

――台本を読んだときに最初に考えたことは?

マギー)全体のことで言うと、とにかく「面白い台本だな」というのが第一印象で……。僕は海外ドラマを見るのも好きなんですけど、そういう世界観にも通じるような多層構造というか、それぞれのキャラクターにも裏がありそうだったりして、深みと広がりがあるエンターテインメントになっていて、凄く面白い本だな、と。だから、そういう作品に出演できることが嬉しかったです。

田中)凄く面白いし、いろいろ伏線も張られていて、誰がどうかかわってくるのか読めなくて……。そのミステリアスな部分は見てくれる方も楽しんでいただけると思いますし、演じている私も楽しくて。でも一番は、マギーさんとコンビを組めることが嬉しいです!

マギー)わ、ありがとうございます!

田中)勉強になることばかりです。最初、超緊張してしまって、ご挨拶させていただくときに「初めまして。板倉です」って、本名ではなく役名を言ってしまったんです。そしたら「役名でくるんだね、君」みたいにツッコミも入れていただいて(笑)。それで緊張も少しほぐれて……。空いた時間があったら声をかけてくださいますし、「ありがとうございます!」と言いたいです(笑)。

マギー)言ってください(笑)。早川と板倉はツーショットで登場することが多いので、カッコいい背の高いお姉さんと暑苦しいちっちゃいおっさん、という絵面の面白さみたいなものも含めて、ドラマの良いアクセントになればいいな、と思っています。

――いろいろな刑事ドラマがある中で、事件が起きる前に捜査する、というところがこのドラマの面白さだと思います。国民の個人情報と犯罪データを照らし合わせて、凶悪事件を起こしそうな人物を抽出する、というこの「ミハン」システムについてはいかがですか?

マギー)凄くリアリティーがあるので、台本を読んでいるとあたかも普通にやっていることのように感じるというか……。もちろんフィクションなんですけど、近い将来、ホントにそういうことになっているんじゃないかな、という気もします。

田中)SFっぽい感じはしますけど、実際に一部似たようなものは取り入れられているというお話もうかがって……。ただ、それによって事件を未然に防いで被害者はでないけど、本来逮捕されたり、長い刑期になるはずの犯罪者の罪が軽くなったり、ということも起こり得ると伺いました。そう考えると、ミハンシステムが本当に正しいことなのかどうかわかりませんけど、まあ被害者が出ないということが一番なんだと思います。凄く考えさせられますし、私自身も興味を持ちました。個人的に海外ドラマとかSF系とかAIとかのお話が好きなので、この先どうなっていくのか目が離せないです。

衝撃的な展開が持ち受けている!?

――演じるにあたって、監督から何かリクエストはありましたか?

マギー)現場でその都度ディスカッションしていくスタイルですね。佐藤(祐市)監督とは初めてではないので、「こんな感じにしようか?」といういくつかの選択肢の中からお互いに詰めていく、という感じです。まだ、始まったばかりなので探っている部分もありますけど、どんなドラマでも、特にレギュラーのときは「この人のスピンオフを見てみたい」というか、「この人がここに出てくるとき以外はどんな感じなんだろう?」「この人の日常ってどんな感じなんだろう?」というようなことを自分も想像するし、見てくれている方にもちょっとそんな匂いが伝わったらいいな、と思っています。

――板倉さんは無表情な感じのキャラクターとのことですが……。

田中)そうですね。衣装合わせのときに、「(早川さんとは)凸凹な感じにしたいから」ということで……。監督によれば「上手くコミュニケーションがとれない人」ということだったんですけど、実際いつもツーショットでいると、お酒を飲むシーンでも「おお、飲め、飲め!」とか言ってくださるので、裏ではちゃんとコミュニケーションをとっているんだな、と思っているところで……。まあでも、監督からは「マギーさんは器用な方だから、体当たりしろ!」と言われましたので、そこはマギーさんの胸をお借りするつもりで。「何をやっても面白くしてくれる」と伺っているので(笑)。

マギー)それは過大評価です(笑)。

――ミハン捜査員のリーダー・井沢範人役を演じる沢村一樹さんとのお芝居はいかがですか?

マギー)僕は舞台で一度、ガッツリ共演させていただいているので、何となく互いの肌合いというかはわかっているつもりなので楽しいです。過去に培ったそのフィーリングをこの役にも活かしたいし、すでに何となくお互いに掴みかけている実感もあります。

田中)沢村さんはとても優しい方で……親戚のお兄ちゃんみたいな感じです(笑)。私の食生活まで凄く心配してくださるんです。普段も気さくに声をかけてくださるんですけど、台本の中だと凄くツンケンしているので、いまそれが凄く楽しくて。ちょっとSっ気が芽生えています(笑)。いかに井沢さんをびっくりさせるか、というところも面白いので、怖がらずに演じていこうと思っています。

――井沢は、普段はとても軽い感じのキャラクターですが、どこか闇のようなものも抱えているようなところがあります。井沢だけではなく、他の登場人物たちも謎が多いですが……。

田中)先ほど、控室で少し先のネタバレみたいな話を聞いてしまったんですけど、私もマギーさんも知らなかったので、凄くビックリしたんです。まさかこの人が、という衝撃展開だったので……。私自身もこの作品のファンとして、そういう展開を楽しみたいな、と思っています。

マギー)記号的な人がいないので、みんな表も裏も幅もある感じ……どのキャラクターもそうなので、逆に言うと、ミハンのメンバーが記号的ではないキャラクターだからこそ、僕らが演じる早川や板倉は記号的になることを恐れずに「いつもうるさいおっさん」「ロボットみたいな女性刑事」ということころからスタートしても、ドラマ自体の器がデカいので、「こいつも裏があるんじゃないの?」とか「こいつにも日常生活があるんだよな」という風に思わせてくれそうな気はします。

ネット社会の怖さとは

――このドラマに出てくるミハンシステムもそうですけど、便利さを享受する一方で、ネット社会の怖さを感じるようなことはありますか?

マギー)我々役者業であったり、テレビの世界での仕事だったりは、ネットの評判とか批評は仮にシャットアウトしていてもある程度入ってくるわけで……。そことの距離感を、それぞれが自分に合ったポジショニングをしておかないと、依存し過ぎたり、気にし過ぎたり、左右され過ぎたり……無視すると決めたならそれはそれで良いと思うんですけど、僕も脚本を書いたりするので、制作側としても、ひとりの意見が文字になってしまうと、「ゴキブリが1匹いたら100匹いる」みたいな、ひとりの批判が「こう思っている人がたくさんいる!」と思い込んじゃう風潮は果たしてどうなのか……。それは褒められていても同じことだしね。否定的な意見に対しては「そう思ってるのはこいつだけだよ」と思いたいくせに、ひとりに褒められただけで全員の総意と受け取ったり(笑)。その辺は自分に“芯”がないと翻弄されるものではありますよね。

田中)気持ち、わかります。

マギー)人間の良いところって、忘れられることだと思うんです。自分自身に嫌なことがあっても忘れることだとか。でも、ネットの世界で怖いのは、忘れられずにずっと残るでしょ。「人の噂も七十五日」ということわざは、いまは通じない。それが間違った情報だったとしても残ってしまうというのは怖いですよね。

田中)デジタルタトゥーなんて言葉もありますからね。消えないから。

――ミハンシステムも実現可能な現実的なシステムですし、2020年の東京オリンピックを前に、セキュリティー問題やテロ対策の話題なども出てくると思います。そういう意味では、いろいろなことを考えさせられるドラマだと思います。

田中)マギーさんとも話していたんです。SNSとかもバランスよく取り入れないとね、って。上手く言えないんですけど、周りに振り回されていると、自分じゃなくなってしまうというか。AIも、素晴らしいと思うんですけど、100%の確証があるのか、というのも謎だと思いますし。「この人、絶対犯罪を起こします」と言われても、いつか良心が……ということもあるかもしれないですよね。

マギー)そうね。もっと言うと、別にAIに頼らなくても「あいつ、絶対何かやると思ったよ」というのもある話じゃないですか(笑)。仲間内とか学校とかでも。「そんなことをする人だとは思いませんでした」という場合だってたくさんあるけど、でも「何かやりそうだぞ」「危ないぞ」「マークしとけよ」というのを警察だけじゃなく市民単位でやるということが、本当の「ミハン」システムなんじゃないか、という気もします(笑)。

――最後に、視聴者のみなさんに向けて、メッセージをお願いします。

マギー)このドラマは非常に間口が広くて、刑事ドラマファンの方、ミステリードラマファンの方、海外ドラマファンの方にも、いろんな方に楽しんでいただけるドラマになりそうなので、取り敢えずまず1回見てみてよ、と。1回見たら絶対次も見たくなるから……ということですね。

田中)この作品は、月9という枠ですけど、若い世代だけじゃなく、幅広い年代の方に見て頂ける作品だと思っています。笑いどころもあったり、ミステリアスなところもあったりして、目が離せない作品になると思います。私自身も精一杯演じていきたいですし、ひとりでも多くの方に見ていただきたいです。

早川や板倉らは、ミハンの存在こそ知らないものの、何者かが事件の裏で動いていることは感じているようす。彼らが真実を知るとき、そこで何が起きるのでしょうか。ミハンチームの活躍と同時に、この先の展開からも目が離せません。

見逃し配信はコチラから

番組情報

<タイトル>
『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』
<放送日時>
毎週月曜21時~21時54分 ※7月16日:21時~22時9分
<出演者>
沢村一樹
横山 裕
本田 翼
柄本時生
平田 満
伊藤淳史
上戸 彩(特別出演)

掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。