2018.03.26更新
コンフィデンスマンの世界にようこそ――26日、東京・台場にて、長澤まさみさん主演、『リーガルハイ』シリーズや『デート~恋とはどんなものかしら~』などを手がけた古沢良太さんの脚本でおくる月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』(4月9日(月)21時スタート・初回30分拡大)の完成披露試写会&舞台挨拶が行われました。
このドラマで長澤さん、東出昌大さん、小日向文世さんが演じるのはコンフィデンスマン=信用詐欺師。長澤さん演じるダー子たちが、毎回さまざまな業界を舞台に、奇想天外な方法で欲にまみれた人間から大金をだまし取る痛快エンターテインメント作品です。
今回披露されたのは江口洋介さんをゲストに迎えた第1話。江口さん扮する“日本のゴッドファーザー”赤星栄介を相手に、ダー子、ボクちゃん(東出)、リチャード(小日向)が仕掛けた作戦は、だます側のボクちゃんですら「どこまでが本当で、どこからが嘘なのか教えろ!」と叫ぶほど(?)、虚実が入り混じったもの。コミカルかつスリリングな展開の連続に、観客のみなさんもかなり驚きつつ、壮大なスケールで描かれるドラマの世界観を大いに楽しまれたようでした。
そんなドラマにふさわしく、試写会後に行われた舞台挨拶にもある仕掛けが……。何と、長澤さんたちには、試写会会場を「ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場」ではなく、車で20分ほど離れた場所にある「ユナイテッド・シネマ豊洲」だと伝えてある、というアナウンスがあったのです。観客が誰もいない劇場にア然とする長澤さんたちと中継をつなぎ、すぐにお台場まで移動するよう指示が出たわけですが、彼らの到着を待つ間に流されたダイジェストVTRの最中に突然ノイズが走りブラックアウトすると、唐突に、「目に見えるものが真実とは限らない。何が本当で何が嘘か。コンフィデンスマンの世界へようこそ」というダー子の声が……。すると、まだお台場に向かっている途中だったはずの長澤さん、東出さん、小日向さんがいきなり客席に登場したのです。実は長澤さんたちは、試写会場の隣のスクリーンでスタンバイしており、だまされたのは観客のみなさんだったのです。そうして始まった舞台挨拶から、出演者のみなさんのコメントをご紹介しましょう。
ダー子役・長澤まさみさん)楽しんでいただけましたでしょうか?(客席から大きな拍手)撮影をずっと続けてきていて、私たちが映像を見たのは昨日だったので本当に出来立てほやほやで。『どうなっているんだろう?』とずっと思いながらお芝居を続けてきたので、『これは面白いと思ってもらえるんだろうか?』と自信がなくなった瞬間もあったんですけど、今日みなさんから拍手をいただけて、ちょっとホッとしました。天才詐欺師が、悪い人たちから大金をだまし取る、というお話なんですけど、それがいやらしく見えない痛快な作品で。最後までスカッとした気持ちで見られる作品になったんじゃないかなと思っています。たくさんの方に早く見ていただきたいな、という気持ちでいっぱいです。
ボクちゃん役・東出昌大さん)12月4日にクランクインして、今、撮影は佳境です。長澤さんがおっしゃっていたように、昨日1話を初めて見て、僕らも興奮している気持ちを、来ていただいたみなさまと共感し合えるのはうれしいです。
リチャード役・小日向文世さん)僕も昨晩1話を見て……何せ僕は、1話は途中から病院に入院しているので、知らないシーンがたくさんあるんですよ。だから、ダー子とボクちゃんのいろいろなシーンを初めて見て『うわぁ、面白いな』と思って、いち視聴者として拝見しました。とにかく、連日凄まじいスケジュールの中、スタッフとともに12月から撮影に取り組んできましたけど、まだまだたくさん、いろんなシーンをご覧になっていただくことができると思います。1話ももちろん面白かったですけど、2話、3話、4話と刺激的なシーンがたくさんありまし、今までにないドラマになったと思います。
みなさんのあいさつに続いては、笠井信輔アナウンサーの進行で、トークコーナーに突入しました。
Q.古沢良太さんの脚本を読んでどのような感想を持ちましたか?
長澤さん)人をだましてお金を奪い取る、というベースは古典的な物語なんですけど、その間に入ってくる変化球みたいなものが上手く出来ているな、と。伏線がたくさんあってワクワク、ドキドキしながら読んでいて、最後、それが明らかになったときも「なるほど!」って納得できるので面白いな、と思いました。あとはやっぱりセリフが凄く生き生きとしていて。「だしょ!だしょ!だしょ!」なんて、普段会話をしていて面白いはずみで言っちゃった、みたいな生きた言葉が台本のセリフで出てくることってなかったな、と。これが古沢さんの独特な世界観かなと思って面白かったです。
東出さん)古沢さんもよく現場にいらっしゃるんですけど、「すごく物静かな方なのに、何でこんなに面白い話を書けるんだろう?」と思っていました。ドラマの撮影中に、前室というところで待機するんですけど、そこに新しく上がった台本が来るんです。そうすると、3人とも嬉々として自分たちのイスに座って読み始めるんです。毎話毎話、ガラッと話は変わるんですけど、本当に面白かったです。
小日向)1話を読んだときは、僕が若い時に見たポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの『スティング』だと思いました。こんな話が出来るんだ、と思いながら……。ただあれは2時間で終わっちゃうんですよ。でもこれは何話も続くので、そうすると2話目からは僕らがだます、ということを前提の上で視聴者の方に見られるなと思うと、結構プレッシャーがきました。とにかく、古沢さんの本が素晴らしいんで、それのさらに上を具現化していかないと申し訳ないという思いで。とにかく、いろいろな役を演じさせてもらったので、そこは楽しみつつも結構必死でしたね。
Q.役を演じていく上で、苦労した点は?
長澤)私は多分、3人の中で一番ダー子が垣間見える役なので、(劇中で)いろいろなキャラクターになったときにどういう風にダー子を見せていくのか、というのが課題でした。
東出)長澤さんはすごい努力の人なので。変装っていったって、全部が日本人じゃないんです。外国人を演じる時もあるので、中国語の発音をすごく練習したりして。もう中国人に見えるんです。また、山形弁をしゃべったり(笑)。だから、目にも面白いし、耳にも……長澤さんが何人もいるかのようなさまざまな役をやっているんです。小日向さんもいろんな役をやるし……。ボクちゃんは、お客さんに一番近い気がします。だます方ですけど、いつもだまされているので。
小日向)実は、リチャードをやっているときが一番難しかったです。僕らがいろんな役をやるときは結構大胆になれるんですよ。ところが、素のダー子、素のボクちゃん、素のリチャードを演じるときは、リハーサルでも「どうしよう?」ってなるんです。「ダー子の部屋」のシーンが素になるときなんですけど、そこはいつも難しかったです。
Q.1話の壺ふりに関しては、長澤さんも小日向さんもさまになっていました。
長澤)それより、(1話冒頭の)マジックのシーン、あれはちゃんとやってますからね。CGではないです。
小日向)刺青も、ちゃんと彫師の人に描いてもらったんだよね。肌がきめ細かくて……。
Q.その視線には気づいていましたか?
長澤)いやもう、常に。「いいねぇ」って言って触ったり(笑)。
小日向)触ってないよ!
長澤)いえいえ、小日向さんに触られてもいいんです!
……終始こんな感じで、息もぴったりな3人の仲良しトークが続き、この後もダー子さんの七変化に関する話題や、ゲストに関するエピソードなどが飛び出しました。
最後に長澤さんから視聴者のみなさんへのメッセージをいただきました。
「みんなの期待を背負って撮影を続けてきましたが、出せることはやり尽くせたかな、と思っています。何の前情報もなく、見て、楽しんでいただけたらな、という思いです。是非みなさんもだまされてください!」。
目に見えるものが真実とは限らない。何が本当で何が嘘なのか……みなさんも是非、『コンフィデンスマンJP』の世界に足を踏み入れてください!!
掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。