2017.04.24更新
4月29日(土)放送の『世にも奇妙な物語 '17春の特別編』では、菅田将暉さん主演「カメレオン俳優」、遠藤憲一さん主演「妻の記憶」、中条あやみさん主演「夢男」、そして滝藤賢一さん、カズレーザーさんらが主演する3本のショートショートが既に発表されています。
この豪華なラインナップに永作博美さんが主演のサイコホラー作品「一本足りない」が加わることになりました。
永作さんの『世にも奇妙な物語』出演は、2011年5月の『世にも奇妙な物語21世紀21年目の特別編』「缶けり」以来6年ぶりです。
「一本足りない」で永作さんが演じるのは、真面目なサラリーマンの夫、女子大生の娘、高校生の息子を持つごく平凡な主婦・風見綾子(45)。
左から)神尾佑、今井悠貴、北 香那、永作博美
「ここは私が人生をかけて作り上げた完璧なお城」と、家の中はいつも隅々まで機能的に美しく整え、料理にも手抜かりがなく、完璧に全ての主婦業をこなしています。綾子の完璧主義は幼い頃から身についたものでしたが、それゆえにその“完璧なものが壊される恐怖”に怯えています。
壊されないよう導き出した方法が“決して目を離さずにいつもそばで見守ること”。
綾子は、ある朝、朝食と弁当を準備していると、シンク下の包丁入れの包丁が一本足りないことに気づきます。朝食にも手をつけず、弁当も持って行かず、さっさと家から消えた家族に「どうして? 何で?」と憤慨するも、包丁で会社員を刺し殺した通り魔の少年のニュースがテレビに流れ…。
永作さんはこの物語をどのように捉えているのでしょうか? お話を聞きました。
「“世にも奇妙”だけど、一瞬リアルがかすめるみたいなところがあって、激しい思考の中、シュッとリアルが重なるのがちょっと怖いな、と。内容もちょっと複雑で、リアルなのか妄想なのか混乱する部分があると思いますが、ドラマを見ている方も、まさにその混乱する恐怖を主人公と同じように味わえる作品です」(永作さん)
主人公は“完璧主義”ですが…。どのように分析していますか?
「“何かを守りたい”とか“大切にしたい”という思いは皆さん持っている普通のことなんですが、度を超えることもあるのでしょう。私自身、“こうしたい”という理想みたいなものはあって、でも“そうはいかないのよね”と納得せざるを得ない年齢なのでちょっとずつ諦めるようになってきましたけど…。ですから、諦められなかったり、自分の意志を通さずにいられなかったりするこの主人公は、幼児のまま大きくなってしまった、ある意味ピュアな方だな、と思います。本来ならば、どこかで挫折なり、押さえつけられるなりして、ちょっとずつ諦めることを覚えていくと思うのですが、幸か不幸か、彼女は今まで全部守れてきてしまったのでしょう。だから、“私はできる”とか“こんなにやっている”という思いが強くて、そこから“なのに、なんであなた達は…”と人のせいになってしまったのだと思います。この役をやるからには、彼女なりのリアリティーを持っていないといけないので、そういう風に捉えています」(永作さん)
注目の作品が目白押しの「春の特別編」。今週末29日の放送が待ち遠しいですね!
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