劇場作品

座頭市 THE LAST

■INTRODUCTION

愛は切れない。愛は切ない。
最初で最後の純愛座頭市。

盲目の流れ者・市が電光石火の早業で人を斬るというアクション時代劇の傑作シリーズ『座頭市』。日本映画の伝説とも言えるそのシリーズは長きに渡って人気を博し、勝新太郎や北野武らによって多くの傑作を生み出してきました。そして、2010年、本作『座頭市 THE LAST』によって『座頭市』シリーズは遂に終焉となります。
最後の『座頭市』で描かれるのはまさしく座頭市の人生の最期です。意思に反するところで人を斬り続けてこざるをえなかった座頭の市にもどうしても斬れないものがあった・・・。愛する人のために刀を置き、普通の人間に戻ろうとした市。そんな市が人生の最後に辿り着いた切なすぎる境地とは？本作では今までの“流浪に生きる無頼”（アウトロー）としての『座頭市』の正統な流れを受け継ぎながら、これまで描かれることのなかった市の生い立ちや人を愛する市の姿も描かれます。妻もいれば友人もいる人間味溢れる市。故郷に戻り人々との絆を取り戻す市。それは単なる勧善懲悪ものではなく、友情であり、愛であり、絆であり、人間の温かい部分を描いた感動の物語なのです。


■STORY
最愛の妻・タネ（石原さとみ）と「これが最後だから」と約束をして、市（香取慎吾）は最後の死闘にのぞむ。
その死闘がやっと終わるかと思ったその時、タネが追手の刃に落ちてしまう。
絶望に沈む市だったが、タネとの最後の約束を守るために、もう人を斬ることはせずに平穏な暮らしをしようと故郷に帰り、かつての親友・柳司（反町隆史）の家に身を寄せる。
そこで百姓として静かに暮らそうと仕込み杖をついて市。
柳司一家のミツ（倍賞千恵子）や五郎（加藤清史郎）との平和な日々が続くかに思えた。
ところが、故郷の村は非道な天道（仲代達矢）一家に牛耳られており、百姓達は彼らに悪の限りを尽くされる。追い詰められた百姓達は市に助けを求め、一度は封じ込めた仕込み杖を再び手にせざるをえなくなる市。しかし、その先には更なる壮絶な運命が待ち受けていた…。


■CAST
香取慎吾

石原さとみ
工藤夕貴
寺島進
高岡蒼甫
ARATA
ZEEBRA
加藤清史郎
宇梶剛士
柴俊夫
　・
反町隆史
　・
豊原功補
岩城滉一
中村勘三郎
原田芳雄
倍賞千恵子

仲代達矢


■STAFF
監督：阪本順治
原作：子母澤寛（「座頭市物語」より）
脚本：山岸きくみ

配給：東宝