インタビュー

おふたりは初共演ですね。まず、お互いの印象からお願いします。

新木
高良さんにはクールな印象を持っていたんですけど、お会いしたときに「4ヵ月よろしく」ってサッと手を出してくださって握手を交わしたのが印象的でした。とても頼もしくて、私の方がついていきたいなと思いました。これからマコチとしてのキラキラの要素をたくさんみつけていきたいなと思いました。

高良
最初のイメージは凜とされている人なのかな、と。目が強い人だなと思っていました。ただ、まだ今日で2回目なので、これからいろいろ知っていきたいです。座長なので、自分も支えていけたらいいなと思っています。僕は最初にあまり印象を持たない方なので、これからかなと思っています。

それぞれの役どころについて教えてください。「ぶっ飛び女子のユリカ」を新木さんが演じることについて高良さんはどう思っていますか?また、罪な男マコチを高良が演じることについて新木さんの印象は?

高良
マコチは、優しいとか、真っ直ぐとか、そういう単純なキャラクターでもないと思っています。どちらかといえば、価値観が違うというか、マコチの中ではそうなんだけど、実際の世の中としてはそうじゃないと思うよ、という感じがあります。ただ、ユリカをどこかかき混ぜるようなところもあるので、そういう部分は、優しさとか真っ直ぐさとか、可愛らしさというところではないところでマコチを演じられたらと思っています。台本を読んでいて面白いのは、やっぱりユリカがぶっ飛んでいるところなんです。そのぶっ飛び方がすごく可愛いし……。ラブコメは、主人公のヒロインを見ていて応援ができる、その人が面白い、ということが大切だと思っているので、新木さんが演じるユリカを想像しながら読んでいたら、これは凄く面白いドラマになるなと思いました。それは、リアルとか、そういうところではないと思うんですよね。ここに出てくる登場人物ひとりひとりが面白い。だから、共感できる人にはできると思うんです。そういう人たちには共感して見てもらって、笑ってもらえたら嬉しいですし、元カレ、元カノに対して共感できない人もいると思うんです。でも、その人たちが見ても、登場人物たちの言動、このドラマの中にいる居方というのは楽しめると思うんです。そういうドラマにしたいと思っています。ユリカは、面白いです!

新木
ユリカは、ポジティブで明るいんですけど、元カレをSNSで検索したり、悪く言ったら過去にとらわれているというのが、周りから見たらちょっとイタいですよね。でも、ユリカ自身は、マコチに対しての好きだという気持ちを、自分の中で肯定するようなフィルターを持っているというか、すべてのことにおいてポジティブにできるフィルターみたいなのを持っていて、そういう自分を受け入れられているところがすごく可愛らしいし、彼女みたいに、過去の恋愛ではあるけど、自分がポジティブに生きる糧になる恋愛なら、引きずっててもいいのかなって思いました。彼女を見ると、すごく明るく生きられそうだなと思える役柄だと思います。高良さんが演じるマコチは、すごく天然な男性。自分に正直に、感じたことを口にしてしまうタイプです。フィルターを何も持っていないような天然で、あんまり見たことがないキャラクターだなと思いますし、ラブコメディーの中で、高良さんがどんな風にマコチを演じるのか、個人的にも楽しみす。

高良
基本、ラブコメのヒロインって、イタい気がする。そういうところが、可愛いけど(笑)。

原作は読みましたか?

高良
原作はもちろん読んでいます。それを自分が演じるとなったときに、漫画はセリフがそこにあって、登場人物がいろんな表情をして、いろんなことをしているわけですけど、人間が動いてただそれを再現するというのは、もったいないと思っています。ただ、原作の面白さは持っていなければいけないし、原作の面白さで僕が思ったのは、ある意味、人の恋愛――それは元カレ、元カノという、ある意味他人からすると興味が持てないことだと思うんですよね。でも、それが漫画だと何故かそう思えないというか、人の元カレ、元カノ事情が面白く見えるという(笑)。そういう原作のおもしろさは、絶対に大切にしないといけなくて、そこの部分は原作に寄せたいという思いはあります。でも、生きている人間が演じるので、寄せすぎるということもなく、きっとそれを超えていいと思うし、原作は3巻まで出ているのですが、ドラマはその原作を超えて物語が進んでいくと思うので、そうして新しい物語ができていくところに僕は惹かれています。

新木
私も原作を読ませていただきました。普段から少女漫画も読んだりするんですけど、今までにない、すごくぶっ飛んでる漫画だなと思いました(笑)。でも、ぶっ飛んでるはずなのにどこか妙にリアルで、それがすごく面白いし、見ている方を惹きつけているんだろうなって、私もひとりのファンとして思いました。その中で、一番楽しみにしているのが、脳内会議です。誰しもが自分の中にもうひとりの自分がいて、こうやって会議しているんだろうなって思えるところで。それがドラマにも出てきます。もちろんユリカの脳内会議もすごく面白いんですけど、私はマコチの脳内会議も結構好きで(笑)。マコチの脳内とユリカの脳内の違いが面白いんです。登場人物には、弱気担当とかいろいろな性格が出てくるんですけど、人によってこれだけ出てくる脳内の人間も違うんだなって思って。そこはすごく見ていただきたいですし、私自身も楽しみにしているシーンです。

ユリカのように、元カレ、元カノのことを引きずるタイプですか?

高良
過去は、歴史だから大事です。でも、引きずるかどうかはわからないです。過去は失敗だらけなので、それを生かすために今があるというか、過去を完璧に忘れるということは、僕はできないです。すべて、過去が今に影響していると思うので、忘れる必要もないと僕は思っているんですけど、ただ、恋人にずっと引きずられて前に進めないというのは、少し寂しいことかなとは思うんですけれど……。ただ、ユリカみたいにポジティブにここまで引きずるのは、ちょっと面白いというか。

新木
私は……どうなんだろう?その時期だったり、その時の気持ちだったり、そういうのが関わってくるんですけど。でも、恋人だけでなくて、昔大好きだったおばあちゃんの家にいた犬とか、本当に大切にしていた何かに対する思いっていうのは、すごく影響しているなと思うし、その時、別れを経験したからこそ、今こういう気持ちになれるんだなっていう瞬間があったりもします。そういうのも、自分が生きてきた証だなと思うので、歴史としてちゃんと大切にしていきたいなと思います。

ご自身を「◯◯マニア」と命名するとしたら?

新木
私はアイドルがすごく好きで、特に現場に行くことが好きだということに最近気づいたので、現場マニアですね。現場に行って、その場で感じる空気や一体感がすごく好きなので、現場に行くことにこだわっています(笑)。

高良
それを聞くと、自分も確かに現場マニアかもしれない。現場が好きだし、作品作りの中に入っていくときが、一番生きている気がするというか。ただ、それが自分の幸せで、行かないと幸せにならないというのは違うんですけど、だけど、何か10代とか20代で感じていたのとは違う気持ちで、今30代をやれていて、現場にいるときが好きだったりするので、それはマニアかなと思います。それとは別にハマっているものでいうと、昔から旅行が好きなので、よくひとりで旅行は行きます。この作品に入る前も、8日間行ってました。

もし、元カレ、元カノに再会したらどういう態度を取ると思いますか?

高良
難しいですね。幸せだったらいいね。

新木
そうですね、お互いに。でも、状況にもよるんですけど、1対1でしたら、声をかけて、懐かしむ時間だったり、2人の時間を2人で共有して、「懐かしいね」ってなると思うんですけど、お互いに誰か、友たちといたりしたら、私は声をかけないかもしれないです。

高良
幸せだったらいいですよ。自分は、どちらかといえば、付き合っていたころとまったく違っていても普通だと思う。ずっと止まっていなかったらいいなと思う。

最後に、視聴者のみなさんへ、メッセージをお願いします。

新木
今までのラブコメディーとは違う、ぶっ飛んだ主人公……周りから見ると一見、かわいそうな女の子なんですけど、でも、そういうものをすべてふっ飛ばして、自分のことを肯定して生きるってすごく楽しいし、人生って自分のものだな、と原作を読んで実感する部分が凄くあったので、そういう部分をドラマでも楽しんでいただきたいと思います。脳内会議の撮影も頑張りたいと思っていますので、見ていただけたら嬉しいです。

高良
台本を読んだだけでも面白いので、これをちゃんと自分たちが面白がってやれて、そこにリアルとかを超えた何かで、共感してもらえる人には共感してもらえると思いますし、共感してもらえない人でも登場人物たちを見ているだけで面白いと思っていただけると思います。期待してほしいです。

BACK NUMBER