『民衆の敵』への出演が決まった時のご感想は?

「政治家がたくさん出てくるドラマで、私の役は市のトップである市長役と伺いました。実人生では絶対に政治家にはなれそうにないので、選挙カーに乗ったり、実際の議場でお芝居ができるかと思うとわくわくしました」

台本から受けられた印象は、いかがでしたか?

「主人公の智子(篠原涼子)のように何の確執もなく、物が言える人が本当の政治家にも出てきたら痛快で愉快な社会になるのだろうなと思います。でも、実際はそうはいきません。台本を読ませていただき、作品の展開が小気味良く、まるで時代劇を見ているように感じました」

現在の日本の政治はどのように見られていますか?

「何かを語るというのは難しいのですが関心はあります。今回のお仕事をいただいて、さらに政治家の言動などをニュースでチェックするようになりました。これまで選挙演説など見に行ったりしていなかったのですが、演説があると見学するようになりました。今回の出演は政治をより深く知る良いきっかけになったと思います」

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ドラマのサブタイトルに“世の中、おかしくないですか⁉”とありますが、余さんが身近でおかしいと思われることはございますか?

「自分が生活する上で困ってることや、おかしいと思うことはたくさんあります。すぐに思い浮かぶのは、同じ道路を期間をあまりおかずに何回も掘っていることです。特に今は東京オリンピックに向けて整備もあると思いますし、一度に工事が済めば道路自体も綺麗になり、無駄をなくせるのではないでしょうか?」

智子ならすぐに動きそうですね?

「そうですね(笑)。後半に向けて、智子も権力が欲しいと思い出します。でもそれは、世の中をよくするための権力なんです。そういった純粋な思いで権力を必要とする政治家にいてもらいたいですね。私は私利私欲のための権力を欲しいと思ったことはないので、権力志向の人の気持ちが大変興味深いです。権力じゃなく、欲望かもしれませんが、このお仕事をさせていただいていて主役をやりたいとか…私はそれもないんです(笑)。私が人の上に立つなんて想像できません。せいぜい、学生時代に生徒会長や学級委員長を務めたぐらいでしょうか?もしかすると、私の頂点はあの時だったのかもしれませんね(笑)。でも、話をまとめるのが難しく大変でした。政治家になるのは、今回のようにドラマの中だけで十分です」

演じられている河原田市長はどのようなキャラクターだと思われますか? また、どのように演じようと?

「河原田は犬崎(古田新太)派と対立構図をなす市長派のトップです。犬崎が権力を欲するのに対して、河原田は本当に市民のことを考えた政治を進めようとしているのですが…。正しい政治家だとは思うのですが、まだ先がどうなるかわからないので(インタビュー時点)、真相はわかりません。汚職疑惑をかけられてしまいましたからね(笑)。男性陣はスーツですけど、古田さんや若旦那さんがスーツ姿で“なんだこのやろー!”とかセリフをおっしゃっていると、何だか任侠映画みたいですが(笑)。でも、国会中継などを見ていると強面の政治家さんもいらっしゃいますから。もしかしたら裏ではこんな感じ?と、思えるのもこのドラマの面白いところですよね(笑)。犬崎派はメンバーがたくさんいるのに、市長派は少なくて私は何だか寂しいんですよ。たった一人の秘書もいなくなってしまいましたから…」

収録現場の雰囲気はいかがですか?

「良い雰囲気ですよ。篠原さん始め、みなさん心根が可愛らしくて、実際の政治家もこんな方たちがいてくれたらいいなと思ってしまいます。古田さんだって今回は悪徳政治家を演じていらっしゃるけど、とても魅力的な方ですから」

最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。

「時代劇ではないんですけど、正義の味方がちゃんといて突き進んでいく爽快さが魅力だと思います。悪者を懲らしめたりする姿は小気味良いですからね。でも、果たしてどうなるのでしょうか? 私も河原田がどうなるかまだわまりません(笑)。どんな結末を迎えることになるのか? ぜひ最後までご覧ください」

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