2017年2月25日(土)放送
風呂が大好きな日本人の身近な施設が『銭湯』。
しかし、住宅事情の変化に伴い、年々、銭湯を利用する客が減少傾向にある。

東京・練馬区で1956年創業の銭湯『久松湯』。

高い煙突に風呂場の風景画がおなじみの“まちのおふろ場”として地元住民にも
愛されて来たこの銭湯も客足が遠のいていった。
そんな中、一大決心をして老朽化した設備を取り壊し、敷地内の深さ1,500mの
地層から天然温泉を引き、2014年にリニューアル・オープン。
壁一面に幾何学模様を映し出すプロジェクションマッピングで客を楽しませる演出を
取り入れ、浴室には、可動式の大きな天窓で自然光を取り入れるなど、
洗練されたデザインが評価され、2015年度のグッドデザイン賞を受賞。


一時は利用者が1日200人程度まで落ち込んだが、
今では1,000人を超える日もあるという。

天然温泉・久松湯 2代目店主風間幸雄さんは
「全盛期のころに戻った感じ」
と満面の笑みで話した。
一方、2016年9月、埼玉県熊谷市内にオープンした
『おふろcafe bivouac』。
露天風呂や高濃度炭酸泉など合計8種の湯が楽しめるほか、館内に入って目を引くのが、
高さ5mもあるボルダリング用の壁。

また、昼寝をしたら気持ちよさそうなハンモックも設置。

さらに、室内ながらキャンプ風の大きなテントがあって、
その中では、野外料理の定番“ダッチオーブン料理”を堪能する客の姿も。
また、話題のマンガや雑誌が本棚に完備されている。


おふろcafe bivouac・須永俊哉支配人は
「利用者のニーズや多様なものにも対応できるように、様々な仕掛けをして、
地域の活性化などに貢献できるように運営を行う」
と話した。
ただ入浴するだけの施設から1日中過ごせる快適空間へと
生まれ変わりつつある『銭湯』。
改めてその魅力が見直され始めている。