2017年2月19日(日)放送

「『プレミアムフライデー』どう過ごす? 導入前から売り上げアップも」

2017年2月の月末の金曜日から実施された『プレミアムフライデー』。
月末の金曜日は午後3時に仕事を終わらせて、買い物や外食を楽しんで消費の拡大につなげようという官民一体の試み。
この試みは景気回復の起爆剤となるのか−。

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関東圏を中心に展開している串カツ・チェーンの『串カツ田中』。
この店では導入に先駆けて1月末の金曜日、午後3時から全品100円均一を実施。

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その結果、通常の金曜日より2割程売り上げが伸びていて、それなりの効果は見込めるのではという。
『プレミアムフライデー』だけに、フライで利益も“カラッと上げたい”と意気込んでいた。

『プレミアムフライデーの過ごし方』についてのアンケート調査では
『食事する』と答えた人が3番目に多く、2位は『自宅でのんびり過ごす』だった。

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この結果に主婦からは
「私もゆっくりしたい時間がある。
(夫が)帰ってくるまでの時間、それが早くなってしまうと主婦的には
それが負担になって来ると思う」
と話した。

そして、過ごし方で最も多かったのは『旅行』。

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この流れに商機を見出したい旅行会社では、月末金曜日限定のツアーや1万円割引クーポンなどを用意して、新たな顧客獲得を目指している。

一方、企業側にも対応の動きがー
住友商事では1月27日から月末に限らず、全ての金曜日を午後3時退社や有給休暇の対象にしたという。

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「政府は最終金曜日とあるが、最終金曜日はどうしてもいろんな締めの処理などで午後3時に帰宅出来ない従業人もいるので」
と話す人事厚生部・杉本亮労務チーム長。
社内制度を活用してプレミアムフライデーがスタートする
一週間前の金曜日(2月17日)、主婦でもある女性社員は午後3時に退社。
「普段、なかなか子供と過ごす時間がゆっくり持てない。
(社内制度を利用して)早く帰れるので大好きな水族館に一緒に行きたい」
と話した。

対応が広がりつつある『プレミアムフライデー』。
第一生命経済研究所の試算では、
少なくとも年間で約1,200億円の経済効果を見込んでいる。

継続的な消費拡大につなげるための今後の課題について、
第一生命経済研究所・永濱利廣主席エコノミストは
「従業員の(プレミアムフライデー)取得の柔軟性を取らせること。
企業がいかに特別感を出せるようなサービスやモノを提供できるか、
ここにかかっている」
と話した。