2016年11月27日(日)放送
2016年11月、永島キャスターは、JICA=国際協力機構のプロジェクトを通して東南アジア・ラオスへ。
ラオスは、日本の本州と同じ程度の国土で、人口は約650万人。
豊かな自然に恵まれ、年間約400万人の観光客が世界から訪れている。
今回、ユネスコの世界遺産に登録されているラオスの古都・ルアンパバーンを訪れた
永島キャスター。
世界中から観光客をひきつける歴史と風情ある街並み。
ゆったりと時が流れるラオスだが、『負の遺産』が40年以上もの間人々を苦しめている。
ベトナム戦争で、2億発以上のクラスター爆弾が投下され、今でも8,000万個もの
不発弾が残されているという。
永島キャスターが向かった先は、JICAが支援する不発弾処理の現場で、日常的に農作業が行われているバナナ畑。
この日見つかった不発弾の処理は、周囲の安全を確認した上で200mほど離れた畑の奥で行われた。
不発弾処理の専門家の指導を受けながら起爆装置を作動する永島キャスター。
音も迫力も想像を超えていたという。
凄まじい破壊力を持つ不発弾。
過去4年間でも毎年50人ほどの被害者が出ていて、子供が巻き込まれるケースも多い。
ファイケー村に住む15歳の少年ロー君。
約3年前、友達とタケノコ掘りをしていた時に不発弾と解らずに拾って家まで持ち帰ったという。
友達が分解しようとしているのを隣で見ていたところ突然爆発。
一緒に遊んでいた6人のうち、2人が亡くなり、ロー君も腹部に深い傷を負った。
視覚障害者の球技、『ゴールボール』で投げたボールを横たわりながら体で受け止めるラーさん22歳。
ラーさんは11歳の時、不発弾の事故で視力を失った。
「とても落ち込んだが家族が支えてくれた。
ゴールボールに出会って気持ちが前向きになった。
夢は2020年の東京オリンピック・パラリンピックに出場すること。
そのために一生懸命練習をする」
と話してくれた。
子供たちが安心してスポーツに励み、安全に暮らせる未来がやって来るその日まで、不発弾との戦いは続く―。