2016年6月19日(日)放送

「“18歳選挙権”施行 政治に関心を」

選挙権年齢を20歳以上から18歳以上に引き下げる改正公職選挙法が、2016年6月19日に施行された。
政治に参加する権利が拡大されたのは1945年以来71年ぶり。
国政選挙では、7月10日投開票の参議院選挙から適用となる。
新たに選挙権を持つ若者たちに政治への関心を持ってもらうためのさまざまな取り組みが行われている。
慶應義塾大学を卒業し、浮世離れした“お嬢様”の日常をネタにして人気者となったお笑い芸人・たかまつななさん。
彼女は2015年、芸能事務所から独立し、2016年4月、高校生など若者と政治の距離を縮めるための出前授業を行う“笑下村塾”を設立。

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今回、東京経済大学での出前授業に招かれたたかまつななさん。
依頼した理由について生物学・大久保奈弥准教授は
「学生たちにもぜひ選挙に行ってもらいたい。
お笑いをやっている“たかまつさん”であれば親しみやすいので…」
と話す。
出前授業の内容は、3分で分かる民主主義講座やゲーム感覚で投票をシミュレーションするなどというもので、参加型授業で政治に対する関心を引き付けている。

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受講した大学1年生は
「芸人とあって面白く楽しく政治について関心が持てた。
やっぱり選挙に行かないと損かなみたいなのがよく分かった」
と話した。
活動を始めてわずか2カ月ほどで高校や大学など10校から依頼があったという。
「お笑いを通して社会問題を発信したいと思っていた。
1校でも多く回って政治について興味を持っていただこうと思ったのがこの活動のきっかけ」
とたかまつさんは語った。

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一方、群馬県立桐生工業高等学校では3年生を対象に選挙管理委員会を招いて選挙に関する出前授業や模擬投票が行われた。

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3年生のクラス内では、選挙権を持つ18歳と持たない17歳が混在しているためある問題が生じている。
同じ高校3年生でも年齢によって選挙運動が線引きされているためだ。
18歳のAさんの場合は、“知人に電話などで候補者への投票を依頼すること”や“SNSで投票を呼びかけること”など投票を呼び掛ける選挙運動に問題はない。
しかし、17歳のBさんの場合は、投票も選挙運動も認められていないため違反をすれば罰則の対象となる可能性もあり、
今後、混乱が予想されている。

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「これから自分たちも選挙に関わってくるという意識が生まれた時からニュースを見るようなど意識が高まった」
と生徒は話した。
公民科・青木達也教師は
「規制をかけるというよりは、これから選挙権を持つ生徒なので自分が主権者であるという意識をもってほしい」
と語った。