きょうのわんこスペシャル
『球美の島 〜ジミーとハナの夏物語〜』
ジミー オス 2才 (雑種)
ハナ メス 1才6ヵ月 (雑種)
蒼い空と海が広がる南の島で無邪気にはしゃぐ2匹のわんこ。実はこの2匹は傷つきさまよっていたところを今のご主人に助けられたわんこ達。
今年も大自然の中で大好きな夏を満喫する2匹に会いに行きました。沖縄県・那覇市から西におよそ100キロ。沖縄諸島の中で最も西に位置する人口8000人ほどの小さな島、久米島。
珊瑚礁に囲まれた自然豊かなこの島は琉球王朝時代から琉球諸島の中でも最も美しい島という意味の『球美の島』と呼ばれてきました。今日も水平線から昇る太陽と共に新しい一日がゆったりと始まる美しい島。
そんな島のさとうきび畑の間を今朝もご主人夫婦と一緒にのんびりと歩く2匹のわんこ。これが「ジミー」と「ハナ」です。
2匹の住まいは久米島の海岸の近く。ここでマリンスポーツが体験できる仕事をしているご主人夫婦と一緒に暮らしています。アメリカに留学中の娘さんも夏休みで里帰り中。家の中がいつも以上に賑やかです。
2匹と一緒に暮らしているのが先輩猫の「サン」。そしてもう一匹の先輩がケヅメリクガメの「でんすけ」です。今朝もおっとりと優しいカメの「でんすけ」からキュウリのお裾分けをもらって仲良く食べる「ハナ」。
こんな「ジミー」と「ハナ」がご主人夫婦と出会ったのは今からおよそ2年前の事でした。
一緒に暮らしている「ハナ」も同じような境遇でした。鼻血を出してぐったりしていた「ハナ」。2匹が今こうやってこの家で暮らせるのはご主人夫婦が優しく手を差し伸べてくれたからなんです。
以来、ひとつ屋根の下で仲良く暮らしている2匹。今年の2月には「ジミー」と「ハナ」の間に8匹の赤ちゃんが誕生しました。初めてのわが子に当初は大わらわだった「ジミー」と「ハナ」。
その子供たちを立派に育て、沖縄の島々や東京のお宅に送り出した今はまた2匹でのんびりと過ごす毎日です。
仕事から帰ってきたご主人夫婦を出迎えると、そろそろ「ジミー」の日課の時間。聞こえて来た町内放送の音楽に「ジミー」は慌てて窓際にスタンバイ。そしてそう、「ジミー」は町内放送に合わせて遠吠えをして、近所の人達に夕方の6時になったことを知らせているんです。
そんな日々の日課を大切にする一方で、2匹には夏ならではの楽しみがあります。それがサーフボードを漕いで海の上を行くスタンド・アップ・パドル。海が大好きな2匹のためにご主人夫婦が時々、連れて来てくれる海の上の散歩です。
あまりの暑さに「ハナ」が海に飛び込むと「ジミー」も続いてこの通り。島育ちのわんことあって泳ぎはお手の物。そう、2匹はこの美しい海を自分たちの庭のようにして暮らしているんです。
今日、2匹は車に乗り込んでご主人たちの仕事先へ。やって来た所は、とある海岸。到着するとすぐに風向きをチェックしたりと何やら、準備を始めるご主人夫婦。2匹は肩を並べてお客さんを迎える看板犬です。
お客さんが体験しに来たのはモーターパラグライダー。お客さんを大空へと送り出す2匹。
そして、ご主人が空から戻ってくると、そう、今度は「ジミー」の番!娘さんが装着したバッグに入ってフライトの準備。高い所が苦手な「ハナ」は地上でお留守番。「ジミー」は海の上の散歩に加えてパラグライダーに乗っていく大空の散歩が大好きなんです。
大空を飛ぶ鳥になった気分で蒼い海と緑の島を眺める「ジミー」。そんな「ジミー」は初めて飛んだ時から決して怖がることはありませんでした。気持ちのいい風を受けながら上空200メートルの空の散歩を楽しむことおよそ20分。
まだ幼い子犬だった頃、ふらふらとご主人夫婦の家の前を通りかからなかったら、今こうやって大空の散歩を楽しむなんていうことは決してなかったでしょう。今年も美しい島で幸せな夏を過ごす「ジミー」と「ハナ」なのでした。