朝日を浴びながら、今日ものんびりご主人と歩く一匹のわんこ。 実はこのわんこ、日本最南端の小さな島で暮らしているわんこなんです。
東京から南へおよそ2200キロ。 沖縄本島からさらに南、紺碧の海に囲まれた島、波照間島。
島の周囲およそ15キロ。 年間平均気温およそ24℃。 人口わすか600人ほどの珊瑚礁に囲まれた小さな島。 自然豊かな波照間島は人が暮らす島としては日本で最も南に位置する島です。
この島で暮らしているのが5才のわんこ、「ひめ」です。 ご主人「ひめ、はい、行くぞ」
朝6時。 今日もご主人と一緒に近くの海岸へ。 「ひめ」の一日は、朝日を浴びながら誰もいないこの海岸を散歩することから始まります。
散歩を終え、車に乗ってやってきた所はご主人がサトウキビを作っている畑。
「ひめ」は365日、一日も欠かすことなく、畑で作業をするご主人の様子を見守っているんです。
一方、奥さんは港にあるフェリーや高速艇を管理する会社で働いています。
そんなご主人夫婦のもとに「ひめ」がやって来たのには、ある理由がありました。
子供たちが独立し、会話も途絶えてしまったご主人夫婦の間に、仲を取り持つ存在としてやってきた「ひめ」。 虐待されおびえていた「ひめ」を毎日、一緒のフトンで寝てなぐさめてくれたのは奥さんでした。
午後の仕事を早めに切り上げご主人と「ひめ」は週に3回、ある所へ向かいます。 そこは、奥さんの働く港。
ここで、ご主人と「ひめ」が待っているのは・・・ 週に3回、石垣島から来るフェリー。
実は、フェリーの接岸作業を手伝っているご主人と一緒に「ひめ」は、ある仕事をしているんです。
接岸した船から船員さんがロープを投げると・・・ 「ひめ」は猛ダッシュで追いかけていってそのロープをご主人のもとへ。 これは「ひめ」が自分で覚えた仕事なんです。
そんな「ひめ」は今ではご主人夫婦にとって特別な存在。
ご主人の手があいた時に連れて来てもらうのが静かな海。 暑い日は、ここでのんびりとひと泳ぎするんです。 遠く水平線に沈む夕日の中、いつものようにのんびりと夕方の散歩。
と、突然「ひめ」が穴を掘り始めました。
何をしているのかと思ったら飛び出して来たのはカニ! そう!カニとの追いかけっこも「ひめ」の日課のひとつなんです。
生後間もない頃に命を救ってもらった「ひめ」。 失なわれかけた命は最南端の小さな島でご主人夫婦の娘として元気に暮らしているのでした。
刈り取りが終わった田んぼの脇を散歩する一匹のわんこ。 これが「モモ」です。
散歩が好きな「モモ」ですが、実はそれよりももっと好きなことがあるんです。
それは・・・ ご主人「マッサージっしようか、ほら、モモ」 そう、マッサージ。 ご主人「気持ちいい?」 体全身を優しくマッサージしてもらっていい気持ち。
ご主人に心と体をほぐしてもらっている「モモ」なのでした。