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小学校で暮らす一匹のわんこに
生まれて初めてのステキな経験が待っていました。
自然に囲まれた山のふもとの小学校にやってきた小さな新入生は、子供たちの夢でした。 |
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まだ雪の残る長野県・乗鞍岳。
そのすそ野、標高およそ1200メートルの松本市安曇に小中学生合わせて67名の大野川小中学校があります。
その小学校の校舎脇で暮らしている一匹のわんこ。
これが、多くの夢と書いて「多夢」と言う名前のわんこです。 |
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朝一番にやって来るのは2年生の担任、北脇先生。
北脇先生「多夢、おはよう、今日も一日頑張ろうね」 |
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その後、次々と投稿してくる子供たち。
子供たち「多夢、おはよう」
多夢の一日は、みんなに朝の挨拶をすることから始まります。 |
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散歩担当の2年生と3年生「多夢、お散歩に行くよ」
8時になると朝の散歩へ。
毎日、3年生と2年生がペアを組んで多夢と一緒に校舎の周りを歩きます。
散歩担当の2年生と3年生「多夢、いい子にしててね」 |
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散歩から戻ると朝ご飯。
そして、食後はみんなが勉強する様子を眺めながらいつものんびりと過ごしています。 |
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そんな多夢がこの学校にやって来たのは去年のこと。
みんなで世話をしていたウサギが逃げてしまい、その代わりにわんこを飼おう!と当時2年生だった6人が校長先生を説得。
「子犬譲ります」の広告で見つけた生後3ヶ月の子犬に「楽しい事、良い夢を多く持つ様に」と皆で多夢と決めこの学校の初代わんことして譲り受けたんです。 |
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Q「多夢と一緒にいて良いことは?」
「仲間が増えたこと」
「多夢を見るとすぐに嫌な事とか、忘れちゃう」
「犬が嫌いな人でも、多夢を見て好きになった人がいるんだよね」 |
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午後は天気が一転して雨模様。
多夢ももちろん子供達が楽しみにしているのが給食の時間。
給食担当の2年生「♪多夢のごはん、多夢のごはん」
そう、今日は特別に多夢の分もあるんです。
給食担当の2年生「多夢、多夢のご飯だよ」 |
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毎日のご飯や小屋の掃除はすぐ横に教室のある2年生の役目。
多夢を連れてきた現在の3年生から新2年生が引き継いだ大切な仕事です。
掃除担当の2年生「ほら、多夢、きれいになったからね」
自分たちで責任を持って世話をすること、それが、多夢が来る時に校長先生が出した条件でした。 |
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当番「さようなら」
みんな「さようなら」
子供たち「また明日ね」「夜、恐がるなよ」「バイバイ、多夢」
夕方の4時過ぎには授業が終了。
みんなを見送って多夢の一日も終わります。 |
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翌朝。
いつもとちょっと違う朝を迎えた多夢。
北脇先生「多夢、おはよう」
佐々木校長先生「おはよう」
北脇先生「今日はわらび採り頼むぞ」
校長先生「子供たちと一緒に頼むよ」 |
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実は、多夢は今日、この学校に来て初めてみんなと一緒に課外授業のわらび採りに参加するんです。
少し緊張した面持ちで先生たちと一緒に車に乗り込み、集合場所へと向かう多夢。 |
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子供たち「おはようございます」
北脇先生「おはよう」
子供たち「多夢〜!」「多夢〜!おはよう」
校長先生「今日は特別に多夢が応援しに来てくれました」 |
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まずは、代わる代わるリードを持つ3年生たちと一緒に歩きます。
そうこうしているうちに、みんなは早速、お目当てのわらびを発見!
男の子「あった!」
わらびが一体何なのか、よく分からない多夢。
女の子「こんなに太いわらび採ったよ」 |
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それでも、多夢は、何もかもが初体験の課外授業がだんだん楽しくなってきました。湧き水もそのひとつ。
女の子「多夢、おいしい?」 |
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北脇先生「それでは2年生に交代してください」
途中、多夢のリードは3年生から2年生にバトンタッチ。
3年生「よろしくね」 |
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リードを持った2年生を引っ張って多夢がやって来たところは、広い草原。
あまりの気持ちよさに思わずひと遊び。
女の子「多夢、わらび探してよ〜」
わらびのことはすっかり忘れていました。 |
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北脇先生「すごいぞ、わらびだらけだ、ここ」
子供たち「多夢、こんなに採れたよ」 |
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小学校に来てまだ10ヶ月。
これからも色々な経験、そして発見をしながらみんなと一緒に暮らしていこうと思う「多夢」なのでした。 |
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