#233 山梨県 甲州(1)
2008年4月8日O.A

トンネルの先に見た未来〜中央線トンネル物語〜

ワインやフルーツなど数々の幸に満ちた甲府盆地。しかし明治後期に入るまで、山々に囲まれた山梨の産物を運ぶには馬を使っても3日以上かかったそうです。
そんな山梨の発展に大きく貢献したのが1903年(明治36)の甲府までの鉄道開通。半日で大量の輸送が可能になったのです。その工事の折、鉄道技術者たちを悩ましたもの。それが数々の峠を抜けるトンネルの工事でした。中でも笹子峠を抜けるトンネルは当時の日本最長。今までのトンネルの約2倍に当たる約4・6キロの距離を掘らざるを得ず苦難が続いたそうです。それでも技術者たちはあきらめませんでした。数々の最新技術を導入し、見事に完成させたのです。
この成功が青函トンネル開通などの実績で知られる世界最高峰の日本のトンネル工事技術の第1歩になったそうです。そんな中央線のトンネルの一つ「大日影トンネル」は、今では一般に開放されており見学することができます。この地を訪れて、鉄道の未来を切り開いた男たちの魂を感じてみてはいかがですか。

[0]もどる

(C)フジテレビジョン