#222 いわき湯本
2008年1月22日O.A

童謡のふるさと

兵庫の有馬温泉、愛媛の道後温泉と並び日本三古泉の一つとして数えられる湯本温泉。
この温泉で過ごした2年半の歳月が創作活動に大きな影響を与えたという詩人がいます。彼の名は野口雨情。「七つの子」「十五夜お月さん」など数々の童謡を世に送り出した人物です。そんな雨情は20歳にして詩壇にデビューしましたが不運と失意の連続でした。そして妻とも離婚せざるを得なくなりました。失意の雨情が二人の子と初めて向き合って暮らした地。それが湯本温泉だったのです。その日々は今まで省みなかった家族のことを考えるきっかけになったそうです。ゆえに、かつて生後7日で亡くなった長女のことについても改めて思い出すようになったかもしれません。いわきでの日々を経た雨情は後に数々の童謡を発表します。中でも代表作となったのが「しゃぼん玉」。生まれてはすぐに消えるしゃぼん玉とは長女のことではないかと言われていますが真相は未だ不明。その答えはいわき湯本の地を訪ね、詩人の胸中に思いを馳せてみれば見つかるかもしれません。

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