#218 宮城県 石巻
2007年12月18日O.A
■かき養殖を世界に
宮城を代表する港町・石巻。カキの養殖が盛んな万石浦の夕景の美しさは旅人の心に感動を与え続けています。そんな万石浦の風景の創生に関った人物が宮城新昌(みやぎしんしょう)。沖縄で生まれ、米国でカキ養殖の技術を学んだ人物です。宮城はカキを育てるのに適した地ということで、昭和2年より万石浦(まんごくうら)で養殖業を開始。その際に干潟で育てる直播きではなく、イカダからロープを吊るし、海を立体的に活用する垂下式(すいかしき)という養殖法を採用。カキの生産量を飛躍的に伸ばしたのです。現在、この技術は世界中で採用されており、カキ養殖に革命を起こしたと評価されています。そんな宮城の信念が「豆腐は誰が発明したかわからないではないか。カキの養殖も同じでよい」というもの。自身が考案した技術の特許を独占することもせず、カキ養殖の発展に生涯を費やしたのです。秋の石巻を訪れれば、宮城の信念がこもった美味なるカキが旅人を待っています。
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