#205 群馬県高崎
2007年9月4日O.A
■高崎にともった音楽の灯
ブルーノ・タウトが暮らした洗心亭、アントニン・レーモンドが設計した哲学堂などが残る高崎の街。この街の発展に貢献した実業家が井上房(いのうえふさ)一郎(いちろう)です。パリに留学した経験を持つ房一郎は芸術への関心が高く、日本モダニズム建築の巨匠たちとも交流が深かったのです。そんな房一郎がこの地に残したものの代表格が群馬音楽センターです。敗戦後、「今、人々の心に灯をともせるのは音楽だけだ」とオーケストラ結成に奔走。彼らのために市民の協力を得、群馬音楽センターを築き上げたのです。そして、音楽センターで行われたコンサートでは、一つにまとまったオーケストラが戦後、高崎の人々に生きる勇気を与えたそうです。今も高崎を訪れると、市民の芸術への想いが随所から感じ取れることでしょう。
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