#196 岩手県盛岡
2007年7月3日O.A
南部紫根染
国内で唯一、盛岡に残る伝統工芸・南部紫根染。鎌倉時代以前の染物技術を今に伝える貴重な存在だといわれています。そんな紫根染は幻の花とも呼ばれるムラサキを染料にして作られる非常に手間がかかるもの。近代以降は省みられることが少なくなってきました。
そんな時代の風潮に抵抗した人物が藤田謙。昭和8年(1933)、盛岡市内に「草紫堂」を創業し、紫根染の魅力を世に訴え続けたのです。彼の尽力により現在の人々も紫根染の美しさに触れることが可能となったのです。今も盛岡を訪れる人々の心を和ます紫根染。その紫には郷土の美を愛する人々の想いが込められているのです。
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