#167 岩手県盛岡(1)
2006年11月28日O.A

  • 時代の流れに埋もれても…なお 〜盛岡演劇と盛岡劇場〜

  • 人口30万の地方都市、盛岡― 歴史的な建築物や文化で旅人たちの多くを楽しませてくれる街・盛岡は、「演劇の街」としても知られています。
    現在、この街では20を越える劇団がひしめき合い、年間40本近い演劇が公演されています。そして、盛岡演劇の憧れの場所、それが盛岡劇場なのです。

    東京国立劇場設立から遅れることわずか2年、盛岡劇場は1913年に地元の商店主らの出資で「東北初」演劇専用の劇場として建設され、地元の人々に親しまれてきました。
    しかし、80年代になると、施設の老朽化、テレビの普及よる娯楽の多様化により、劇場賑わいにも陰りが見え出しました。これを受け、劇場の取り壊しが囁かれることに。しかし、地元住民は劇場の保存と活用を求め、声を高めたといいます。
    結局、劇場は耐用年数が過ぎ取り壊されましたが、住民運動は無駄に終わることはありませんでした。住民の声により新劇場が建設され、1990年、公民館と併設する形で現在の盛岡劇場が完成したのです。

    盛岡演劇がここ盛岡で、今も変わらず大衆娯楽として支持され続けているのには、盛岡の人々の努力があってこそのことだといえるでしょう。

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    (C)フジテレビジョン