#165 青森県五能線
2006年11月14日O.A
荒々しく、美しく〜五能線〜
日本海の厳しい自然と雄大な津軽平野のコラボレーションが堪能できる五能線。五能線とは、秋田県東能代駅から青森県川部駅を結ぶ全長147.2キロのローカル線― この五能線が全線開通して、今年で70年を迎えます。
開通前、この地は非常に交通の便が悪く、地元の人にとって「移動」とは非常に困難なものでした。しかし、五能線の開通とともに状況は一変。移動が「楽」になったのです。
その五能線を「荒波をみる絶好の路線」と絶賛した人物がいます。彼の名は、宮脇俊三。日本のローカル線を全線走破し、「時刻表2万キロ」を発表。鉄道の旅を世に知らしめた鉄道文学の第一人者です。
時は流れ、交通手段はいまや車へと変化。地元の人が五能線に乗る機会は減ってしまいました。しかし、宮脇の本の影響か、五能線の景色の美しさ、情緒豊かな電車の旅は、いまもなお旅人に親しまれています。自然の状況によって停車することもある五能線。それもまた、ゆっくりとした旅の醍醐味なのかもしれません。
人々を魅了しつづける日本海の風景と津軽平野。そんな景色を眺めているだけで心が豊かにさせられます。五能線は今日も日本海の厳しい自然と戦いながら、走り続けるのです。
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(C)フジテレビジョン