#145 北海道函館市(2)
2006年6月20日放送

  • 函館文化のアーカイブ〜金森赤レンガ倉庫物語〜

  • 安政2年(1855)の開港以来、異国との交流で栄えてきた港町・函館。
    赤レンガ作りの倉庫群が立ち並ぶ港の姿は、函館を代表する美景といっても過言ではないでしょう。
    この倉庫群を築き上げたのが、渡邊熊四郎。長崎から函館へ渡り、一代で北海道屈指の財界人に上り詰めた人物です。
    彼は、己の会社「金森洋物店」の利益を惜しむことなく、街の発展につぎ込みました。学校、病院、新聞社など、彼の力によって作られたものは、枚挙に暇がありません。
    そんな熊四郎を悩ませたこと。それは街を襲った度重なる大火でした。そこで熊四郎は火事に負けないレンガ作りの建築を、函館に広めたのです。
    その一環として、倉庫群も金森洋物店の手により、レンガ作りに改築されました。つまり大火というトラブルを、よりいっそう町を美しくするチャンスに変えた訳です。このような歴史を収めた金森赤レンガ倉庫。
    それは、逆境にくじけず、新しい街を築きあげた、函館の文化が収まるアーカイブ(倉庫)なのです。

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    (C)フジテレビジョン