#141 石川県金沢市
2006年5月23日放送
幸福なる二人に世界の全てを〜五色生菓子起源〜
東日本一の和菓子の都・金沢。江戸時代の領主・前田家が、茶菓子にこだわったゆえ、豊かな菓子文化が育まれました。
そんな金沢を代表する銘菓の一つが、五色生菓子です。この銘菓が誕生したのは、徳川家二代将軍・秀忠の娘が前田家に嫁いだのがきっかけ。この慶事を祝うため、御用菓子司・吉蔵(きちぞう)は、工夫をこらした菓子を作り上げました。
それは赤で太陽、白で月、黄色で山、波型で海、黒で里を象り、この世界の全てを現したもの。つまり、婚礼を迎える二人に世界の全てを捧げることをモチーフとしたものでした。
この美しく味わい深い銘菓は絶賛を浴び、金沢の人々が婚礼を迎える際、欠かせないものとなったのです。
そんな五色生菓子をはじめとする匠達が創り上げた芸術品とも呼べる銘菓が、今日でもなお、金沢の街を鮮やかに彩っています。
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