#118 秋田県横手市
2005年12月06日放送
横手やきそば誕生
城下から望む美しき景観から「山と川のある町」と称される町・横手。
農産物に恵まれたこの町は、逸品の誉れ高い味噌や漬物を作り出すなどの豊かな食文化を育んできました。
そんな横手を代表するローカルフード。それが横手焼きそばです。
この名物の始まりには、一人の男の情念が秘められています。横手のみならず日本全土に衝撃を与えた太平洋戦争の敗戦。明日さえ見えないこの時代に、町の人々が手軽に楽しめるメニューを作り出したい。そう願い奮闘を続けていたのが、当時屋台のお好み焼き屋を営んでいた萩原安治でした。
彼は茹で麺を使った独自の焼きそばを考案。この工夫により、鉄板上でも焦げ付きにくい上、しんなりとした食感を生み出すことに成功したのです。
また、手頃な値段と、簡単に出来る、この横手独自の焼きそばを町の人々は絶賛し、大いに反響を呼びました。
以後、萩原の教えを受けてから、焼きそば屋を開業する人が続出。こうして横手焼きそばは、町を代表する名物に成長。
今も横手の人々や旅人の舌を楽しませているのです。
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(C)フジテレビジョン