#111 山形県山形市
2005年10月18日放送
伝道者の館 〜ローレツ医師と済生館〜
メルヘンチックな雰囲気を漂わす三層楼・旧済生館本館。この館は明治時代、東北きっての医学の殿堂でした。この館で、日々患者を救うことに情熱を燃やした異邦人。それがオーストリア人の医師アルブレヒト・フォン・ローレツでした。オーストリア公使館の医師として、来日したローレツ。彼は医学後進国・日本の人々を救うため、全国各地で治療を続けました。
そんな彼の行動を知った当時の県令の招きにより、1880(明治13)年山形を訪れたローレツ。彼は最新の西洋医学で山形の人々を救う傍ら、日本人医師の養成に没頭しました。彼の下で鍛え上げられた若者たちは、東北の人々を病や怪我の苦しみから救い続けたということです。
また、彼自身も東北地方で最初に開腹手術を成功させた人物で、東北における西洋医学の先駆者とも言われています。そんな情熱あふれる伝道者の外科用具等は、今も旧済生館本館に展示されています。
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