#108 岩手県盛岡市
2005年9月20日放送

  • モダン都市・盛岡の創造者〜葛西萬司と盛岡の洋館〜

  • 東京駅の設計者である辰野金吾が関わった現・岩手銀行中ノ橋支店。日比谷公会堂を設計した佐藤功一の手による岩手公会堂。これらの名建築が残る盛岡には、今もなお古きよき東京の面影が街の随所に残されています。そんな盛岡の洋館建築群の始まりには一人の男の情熱が秘められています。

    その男の名前は葛西萬司。日本近代建築界最初の巨匠である辰野金吾を生涯支え続けた建築家です。普段は師でもある辰野を立てて一歩引いていた葛西だったが、ふるさと盛岡の洋館建築では、積極的に活動を続けました。共同で担当した現・岩手銀行中ノ橋支店の建築も、葛西主導で行われたといわれています。

    それ以降も盛岡の街には、葛西の築いた水準に見合う洋館が次々と建築されるようになったのです。モダン都市盛岡。それは葛西が生み出した情熱の結晶なのです。

    [0]もどる

    (C)フジテレビジョン