#98 福島県柳津町
2005年7月12日放送
聖なる牛を称えて〜赤べこの起源〜
1200年以上の歴史を誇る会津の名刹・円蔵寺。その昔、この寺を建立した時に、近隣の町から集まった人々は、木を切り石を運んで働いていました。しかし、場所が険しい丘の上ということもあり、皆疲れてしまい作業は思うようにはかどりませんでした。その時、どこからともなく逞しい赤い色をした牛・赤べこが現れ、この世のものとは思えない力で黙々と山のような石や材木を次々と運び、お寺の建立を助けたのです。この赤べこの手伝いで、今まで人の力では何ともならなかった用材の引き上げも簡単になり、ついに大きなお堂は完成しました。
それからこの地の人々は、赤い牛を聖牛として祀り、いつからか赤べこが会津を代表する郷土玩具となりました。
またその昔に会津で悪性の病いが流行った時に、赤べこで遊んでいた子供だけが、その病いにかからなかったという伝説も残っており、今でも厄よけの縁起物として、会津の人たちに親しまれているそうです。
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