#93 長野県茅野市
2005年6月7日放送
乙女滝の伝説
昔、この地方に土地や山林を多く持った、頑固者の名主がいました。この名主の家には二十歳近い息子がいました。そして乙女という、とても気立てのよい十六、七歳になる女中がいました。
ある日から乙女と息子は恋仲になってしまいました。しかしその事が、名主の知るところとなり、乙女は家を追い出されてしまいました。その後、あの頑固で丈夫だった名主はちょっとした風邪がもとで段々病が重くなっていき、明日をも知れぬ命となっていました。
その事を聞いた乙女は、滝の神様に名主様の容態が良くなるようにと願を掛けました。すると、名主の容態はみるみるうちに回復していきました。そして気を取り戻した名主は、乙女が心を込めて、滝の神様に願を掛けていた事を知ると、「真心ほど尊いものはない」と、息子と乙女の仲を認め、二人は無事に結ばれて幸せに暮らしました。
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