#83 新潟県新潟市
2005年3月15日放送
異邦人からの贈り物 〜ミオラおじさん伝〜
明治7年の夏、開港で活気づく新潟の地を訪れたフランスのチャリネ曲馬団から1人のイタリア人が怪我のため置き去りにされました。彼の名は、ピエトロ・ミリオーレ。ミリオーレは、新潟で曲馬団に雇われていた権助とおすいに介抱されました。時の県令・楠本正孝は、この話を聞き感動し、ミリオーレを援助。牛肉、牛乳店を開業させました。
店は大繁盛、ミリオーレも「ミオラ」と呼ばれ人気者になり、いつしかおすいと夫婦となり幸せな時を過ごしていました。ところが、明治13年の大火で店は焼失してしまいミオラはショックで、イタリアへ帰ろうかと思い悩みましたが、周囲の人たちの励ましで立ち直り、恩返しの意味も込めて、西洋料理を広めることに努めようとしました。そして誕生したのが「新潟の鹿鳴館」と呼ばれた高級レストラン「イタリア軒」です。この店を起点にビーフシチュー、ビール、アイスクリームなどが新潟の地に広まっていったと言われています。
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