#68 宮城県登米市
2004年11月23日放送
越境者の楽園
数々の洋館が立ち並び「東北の明治村」と称される登米町。この町の代表的建築物を築いたのが山添喜三郎という大工。日本で初めて欧州へ渡り、建築留学を敢行した大工である。もともと大工であったが仕事で訪れたウイーンで西洋建築の奥深さに感銘をうけた。
その後、ロンドンへ渡り西洋建築の勉強に専心したという。その成果を、存分に発揮して作られたのが登米小学校(現・教育資料館)や警察資料館など数々の洋館。天井の構造、柱を飾る意匠など細部に現地で勉強しなければ作ることは不可能だった、巧みな工夫が施されている。彼の手で作られた明治の作品が、「東北の明治村」と称される歴史の街・登米に今でも佇んでいる。
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