#61 長野県野沢温泉
2004年10月5日放送
野沢菜発祥の地
江戸時代の寛永年間(1624〜1644)に遠州・掛川から松平氏が飯山藩主に転封されました。以後の三代に渡り、温泉好きの藩主が続いたため野沢温泉は隆盛を誇りました。しかし宝永3年(1706)に松平氏が再び掛川に移封されたのをきっかけに閑古鳥が鳴く苦境の時代が100年にわたり続きました。そんな最中の宝暦6年(1756)、村を明るくする出来事がありました。村内の古刹・健命寺の住職・晃天園瑞が京都よりカブの種を持ち帰り、蒔いてみました。すると葉や茎が、大きく成長。カブとは違う植物に育ちました。試しに食してみると非常に美味かったそうです。野沢菜と名づけられ村人の舌を楽しませただけでなく、後には名物として村の発展に大きく貢献しました。野沢菜は、村民にとって喜びをもたらした宝の種だったのです。
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