◎インタビュアーの目
笑った、笑った。腹の底から笑わせてもらった。下手な漫才を聞くより、楽しいインタビューだった。ソファーで体を前後に動かしながら、オモロイ話を連発する。予定の時間が過ぎると、「ほんと、すいません。しゃべりすぎました。もっとしゃべりたいんですけど、今日はこの辺で」と言うのだ。
だが、そんな笑いにだまされてはならない。目だけが笑っていない時がある。おそらく、勝負どころの集中力、ふだんの節制、向上心はすごいのだろう。そうじゃないと、30歳を過ぎて成長し続けるのは無理である。「去年30になって、体の調子は一番、よかったんです。けががないと気持ちが充実してくる。自分でもびっくりです」。多くは語らなかったが、じつは昨年からチームトレーナーが変わり、トレーニング方法も変えている。
笑いが消える。「若い子に負けたくない。一日一日が勝負。毎日がラストチャンスです」。いぶし銀の光を放つ。こんなベテランがいるチームは強いのだ。
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