◎インタビュアーの目
コートから出ると、一見、弾けたような態度を見せる大友だが、ことバレーに関しては「超」がつくほど真面目である。そもそも前回の全日本招集の時に、途中でチームを離脱したのは、柳本監督がお酒を飲むことと、チームの方向性をキチンと打ち出さなかったことに「やっていけない」と思ったらしい。もちろん、最大の原因はチーム内競争の消耗戦に疲れてしまったことだが、監督がお酒を飲むことに拒否反応を起こしたというのがなんとも大友らしくて笑ってしまった。だが、いったん全日本を外れることによって、視点が変わった。いかに自分を中心に世の中を見てきたか気づかされたという。再合流する時、チーム内で疎外感を味わうことを覚悟してきたものの、チームメイトたちは何のわだかまりもなく迎えてくれた。仲間たちのそんな気持ちが嬉しくて「このチームで絶対に必要と思われる選手になろう」というのが、猛練習の原点になった。そして、世界最終予選のパフォーマンスに結びついたのである。今、がっしり組み合わさった12人の心のギアは、アテネ五輪に向かって高回転で回り始めている。
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