インタビュー・文/吉井妙子
2001年以来のリーグ優勝を狙うヤクルト・スワローズの岩村明憲選手にスポーツジャーナリストの吉井妙子がインタビューした。(2004年3月26日 神宮球場)
【※フジテレビ系列では、6月4日(金)、5日(土)に「熱チュー!プロ野球2004 ヤクルト×巨人」(午後7時3分〜8時54 分・延長対応あり)を生中継します。】
Y:オープン戦では三冠王でした。公式試合ではないにしろ、気持ちいいですよね。
I:昨年の開幕戦で、右手首を骨折し3ケ月半を棒に振ったので、その教訓が生かされているのかもしれません。昨シーズン前のキャンプでは、重いバットをブンブン振りまわして打撃練習をしていたために、開幕戦で疲労骨折してしまったのです。だから今年のキャンプではそれほど追い込まなかったし、将来を見据えたうえで今シーズンは何をすべきか、というように考えられるようになりました。現役生活は一年でも一日でも長く続けたいですからね。練習を量より質に変えました。例えばこれまで2時間していたトレーニングを1時間にする。その代わり、練習している間は徹底的に集中する。練習時間を短くしたのは、自分にプレッシャーをかける意味もあるんです。もし、これで結果が出なかったら「練習時間が少ないからだ」と言われても仕方ない。結果を出さなければ何を言っても始まりませんからね。だから、バットを握っている時間は徹底的して集中しなければならない。冷静に考えてみれば、一試合で要する2時間半から3時間の間、ずっと高いテンションでいられるなんて無理じゃないですか。だからポイントポイントでいかに集中力を保てるかだと思うんです。高校の監督も言っていました。「素振りを100本ダラダラ練習するくらいなら、5本でも10本でもいいから気合を入れて素振りした方が身につく」って。自分にプレッシャーを与えれば、集中力も高くなりますからね。
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