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キャストスタッフの一言
旅人
渡辺徹
このお話をいただいた時、ボリビアは仕事の機会でもないと行けないような遠い所だから、これに便乗して旅行気分を味わおうか、なんて不純な動機があったんです。でもそんな目論見は外れました。旅の楽しみの一つは食べ物で、ボリビアの食べ物も期待していたんですが、日本人村ということでご飯と味噌汁が続いたんですね。それに家族とハワイ、ロスでお正月を過ごしたんですが、そのお金をかけた思い出もボリビアの思い出で吹き飛んでしまい大損害を受けました(笑)
そんなボリビアへの旅ですが初めて訪れた土地なのに懐かしい感覚がありましたね。それは日本人村の各家族が大家族であり、近所の家の事情をお互い全部知っているという、東京に住んでいると、ずっとお目にかかっていなかった光景が理由かもしれません。でも番組として、よくありがちな知らない土地に行って、家庭でお世話になって、お別れで感動して涙してしまうという台本がある様な流れになるのは避けたいと思っていました。良い意味で裏切れたらいいな、とも思ってやってきたんですけど、だめだったですね。最後のお別れをする時に、日本人村のおばあちゃんが、俺の胸につかまって「また来てちょうだい」と言われたらなんかジーンときて、それでもこらえてたんですが、カメラマンとディレクターが声出して泣いてるんですよね。それでもう我慢できなくなってしまったんですけども。つまりそれぐらい画面の中だけでなく、全員が日本人村の中に入り込んで味わってきた感動だったわけです。
また日本人村の人たちに加え、アコースティックデュオのハルさん夫婦との出会いもありました。ボリビアではハルさんご夫妻の温かい歌を聴かしていただいて、これもすごく心に残って、いただいたCDを毎日のように家で聴いています。俺のおばあちゃんとか女房とかも「こういう心に響く歌、最近ないよね」って言ってますね。
ですから全てにおいて、なんか本当にいい経験をさせていただきました。一言で言うと「心の洗濯」をさせてもらったな、って思いました。その影響で、日本に帰ってきてからものすごい人懐っこくなってしまって、なんか「人と接したくなる」っていう回路ができちゃったようです。だから良い仕事をさせていただいて、改めて感謝しております
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(C)フジテレビジョン