女の一代記
瀬戸内寂聴
コメント
−プロデューサー・中村百合子
今回、瀬戸内寂聴先生の人生をドラマにしたいと思いましたのが、人がこんなにも正直に必死に生き抜くという意味において先生の人生ほど強烈なメッセージを持っているものはないのではないかと、私自身がある種の憧れを持って先生の生き方に魅かれたというのが一番の理由です。
先生の持ってらっしゃるメッセージを一番鮮烈に伝えることができると思ったのは先生が歩まれた恋愛の部分でして、今回は恋愛に焦点をしぼってドラマを描ききりました。そういう意味では、今回の瀬戸内寂聴先生のドラマというのは、壮絶で究極の大人のラブストーリーだと思っています。『愛することは苦しみを生む』というのは瀬戸内寂聴先生の言葉なんですけれども、人をここまで愛して、愛することでここまで苦しんで、でも本当に正直に自分の信念を貫いたという先生の愛の形というのは、もしかしたら不器用と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、先生の愛の形を通して、真に生きること、真に人を愛するというメッセージや問いかけをしたいと思っています。
主演の宮沢りえさんですが、瀬戸内先生をできる方は宮沢りえさんしか思いつきませんでした。品性を持ちながら女性としてのかわいらしさとか愛おしさとか、人の心に潜む激しさを演じられるのは彼女しかいないと確信していました。8割がた撮影は終わっていますが、心の奥底からほとばしるような女性の性や業をすばらしく演じきってくださっています。ぜひご期待ください。
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