女の一代記
瀬戸内寂聴
コメント

◆台本を読んでの感想を。

最初に台本を読んだ時は「うわー、大変なことになってる!」と思いました。毎日、毎シーン、高いハードルをよじ登ってもよじ登っても終わらず、最後の日に出家のシーンを撮ったときには、伽羅の香りに包まれて安堵感に似たものを感じました。役を演じたというよりも、すごく激しい、熱いものが私の身体の中を通っていった、というのが撮影を振り返っての印象です。このような高い、素晴らしいハードルに出合えたことは、役者として、一人の女性として幸せでした。撮影中、毎日手ごたえを感じていたし、台本がスタッフや監督、私たちによってどんどん形になっていくというのは、とてもやりがいがありました。

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