金曜エンタテイメント10周年記念特別企画
「大奥スペシャル 〜幕末の女たち〜」 2004年3月26日 放送
時は第13代将軍・家定(北村一輝)の時代。家定はその奇抜な言動・行動ゆえに暗愚とされ、幕閣の関心は自ずと後継将軍選びに集中し、紀州の徳川慶福を推す紀州派と、水戸の徳川慶喜を推す一橋派がしのぎを削っていた。 一橋派に属する薩摩藩から、家定に輿入れしたのは篤子(菅野美穂)。彼女の輿入れは後継将軍を巡る幕閣の抗争を激化させることとなった。その篤子自身も家定に対し、次期将軍に慶喜を推すようにとの使命を負っていた。
江戸城内では家定と篤子の絢爛豪華な婚礼が執り行われた。その矢先、篤子が寝間に守り刀を持ち込んだことから騒動が起こる。初島(木村多江)を中心とする奥女中たちが、篤子の花嫁道具一式すべてを改め始めたのだ。それは篤子を薩摩藩からの間者と疑う瀧山(浅野ゆう子)の指示によるものであり、明らかに嫌がらせであった。 そんな篤子の前に幼なじみの雪江(星野真里)が、薩摩藩主・島津斉彬(本田博太郎)の命を受けて、篤子付きの奥女中としてやってきた。薩摩弁が抜けきらず、奥向きのしきたりにも無頓着な雪江に他の奥女中たちは顔をしかめるが、篤子にとってはこの上ない救いとなった。
ある日、紀州徳川家の嫡男・慶福(後の家茂)が婚礼の祝賀のために大奥にやってきた。まだ幼い慶福に対し、家定は手づから作ったカステーリャ(カステラ)でもてなす。ところが一口食すなり、あろうことか慶福は急なひきつけを起こして意識を失ってしまう。何者の仕業か、カステーリャに異物が混入されていたのだ!! この件で、長年家定の毒見役を勤めてきた松之介(金子貴俊)が責任をとって自害。また、この一大事を受けて大奥女中全員に対し厳しい詮議が行われ、雪江の持ち物から毒と思しき粉末が発見される。捕らわれた雪江は、身の潔白を証明しようと自害して果てようとするが…。 果たして、慶福の将軍継承を阻まんとする一橋派の手によるものなのか? それとも…!? そして意外な事実が発覚する。
その頃、家定との面会を求めていた米国総領事・ハリスのもとに、幕府からの対面の許可が下りる。暗愚な家定が米国との間に不平等条約を締結してしまうことを恐れた島津斉彬は、ついに行動に出る。篤子のかつての許婚者である薩摩藩士・東郷克顕(原田龍二)に、家定暗殺の密命を下したのだ――。
ことごとく対立する篤子と瀧山。豪華絢爛な大奥を舞台に、さまざまな陰謀が渦巻き、暗殺指令が着々と進められる。果たして、家定は毒殺されるのか!?
■おもな出演者
篤子(第13代将軍の正室)=菅野 美穂
瀧山(大奥総取締)=浅野 ゆう子
徳川家定(第13代将軍)=北村 一輝
初島(大奥女中・中臈)=木村 多江
葛岡(大奥女中・仲居頭)=鷲尾 真知子
吉野(大奥女中・仲居)=山口 香緒里
藤波(大奥女中・御台所付)=小松 みゆき
東郷克顕(薩摩藩士・篤子の元許婚)=原田 龍二
おみさ[実成院](第14代将軍の生母)=野際 陽子
□今回のゲスト陣
雪江(篤子のお側付きの女中。幼なじみ)=星野 真里
近江(大奥女中・御台所付)=鈴木 砂羽
姉小路(第12代将軍時代の大奥総取締)=とよた 真帆
徳川家慶(第12代将軍。家定の父)=大杉 漣
■スタッフ
脚本:浅野妙子(「ラブ・ジェネレーション」「神様、もう少しだけ」ほか)
音楽:石田勝範
演出:林 徹(「みにくいアヒルの子」「あなたの隣に誰かいる」ほか)
プロデュース:保原賢一郎、樋口 徹、手塚 治(東映)
制作:フジテレビ、東映
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