海峡を渡る
バイオリン
監督 杉田成道

一昨年に終了した「北の国から」以来の作品として取り組んだのが「海峡を渡るバイオリン」。
4ヶ月という1本の連続ドラマ以上の月日を重ねた監督はこう語る。

陳昌鉉という人はバイオリン作りに熱中しすぎるため、日常を超え非日常という領域にまで行ってしまう。それほどのこだわりが陳氏の周りの人を傷つけ、家族との間にも衝突をきたしてしまうことになるのです。この点が物語のへそであり、ドラマ後半部分では骨となってきます。主人公が狂気を帯びていく姿に注目していただきたい。
制作にはMBCが協力してくれていて、プロ意識を持った韓国スタッフはすばらしく、このスタッフなしには今回のドラマは成立しなかったと思います。李運洙ロケマネージャーとのロケハンは時間がかかっただけのことはありました。韓国を周ってみて納得、彼の意図がわかりました。『どうしてもここで撮らないとダメだ!』と説得されたロケ場所へ行ってみると、(原作と)ほとんど同じような場所だったので、驚きました。

草なぎ剛さん、菅野美穂さん、二人の集中力はすごかった。「1日1シーン」という、じっくりした撮り方ですからね。後半、二人がぶつかり合うシーンでは、へとへとになりながら、OKがでても自ら「もう一回させてください!」と言ってきた程、凄まじかった。
あの年代で、なかなかいない方たちだと思います。

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