海峡を渡る
バイオリン
1965年、日韓国交正常化がなされたその年、ついに、昌鉉の母、千大善(田中裕子)から一通の手紙が昌鉉の元に届いた。生きていたことが確認できたものの、大変な苦労をしていることが分り昌鉉は母の元に飛んでいこうとするが母の考えは違った。
会いたい気持ちがどれほどかは言い尽くせないものの、バイオリン作りの夢の途中で韓国に戻ることを母はよしとしなかったのである。
陳昌鉉は改めて心に誓った。自分の理想のバイオリンを早く完成させなければと。
そうしなければ故郷へも戻れない、母にも会えない。昌鉉は決心を新たに、ますます一心不乱にバイオリン作りに向かい、妻のことも子ども達のことも一切顧みなくなってしまう。
そんな中、遂に取り返しのつかないことが起きてしまう。
バイオリン作りに集中するあまり、南伊子から頼まれていたにも関わらず、赤ん坊を台風の風雨の中に放置し、命の危機にさらしてしまう。嵐できしむ家の中で、ついにひたすら夫の夢を支え続けてきた南伊子の感情が爆発する。
夫婦の絆、家族の絆は切れてしまうのか。
昌鉉と南伊子の夢はついえてしまうのか…。
母との再会も叶わないままに。
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