「アテネで果した父との約束」
泉浩
アテネ五輪で柔道90kg級に出場し、銀メダルを獲得した泉浩さん。そのスタンドには常にお父さんの姿がありました。マグロ漁師である父の忠志さんは、生まれた男の子を漁師にすると決めてました。そして、泉さんが小学校6年生の時、こんな選択を迫りました。「柔道か漁師かハッキリ決めろ!」。泉少年は悩んだ末に「10年間、時間を下さい。モノにならなかったら、帰ってきて漁師を継ぎます」と約束。小学校卒業と同時にたった1人で上京し、あの古賀稔彦さん、吉田秀彦さんを輩出した柔道の私塾「講道学舎」で稽古に打ち込みました。そして父との約束の10年目を迎えた今年、アテネ五輪に出場。忠志さんは、「マグロ一筋」と書かれたTシャツを着て応援にかけつけました。その父が見守る中、初戦から攻めの柔道で1本勝ちを重ねます。世界で激戦区といわれるこの階級では、日本人として過去最高の銀メダルを獲得しました。「10年前にアテネ五輪に出るとは考えてなかったですけどね。6年生でどちらか決めろと言われても困りましたね。時の流れに身を任せました」こうして10年間柔道に打ち込み、見事銀メダルを獲得した泉さん。ところで今回話題になったのは、忠志さんが着ていたあのTシャツ。泉さんはどう感じていますか?「(アリ、ナシでいうと)ナシかもしれないですね。試合当日、アップしてる時に古賀先輩が『あのTシャツはナイだろ』と言われて。僕は全然知らなかったんです。見た時は『エッ?』て感じでした」そう話す泉さんですが・・・そのTシャツを着たお父様にジャンクが取材に行ってきました。
泉浩プロフィール

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