ジャンクSPORTS
TALK DIGEST

「ブチュー!」
高野進

計3回のオリンピックに出場、現在も400mの日本記録を持つ、高野進さん。
現役引退後は、日本短距離界のエース・末續慎吾選手を指導しています。
そんなお二人にとって最も思い出に残るレースとなったのが、03年の世界陸上200m決勝。
銅メダル獲得という愛弟子の快挙に高野さんの目にも涙が光ました。

高野:彼は初めて高校の時に会った時に、やっと出会えたと思った選手ですからね。(大学の)新入生の歓迎会の時には、ブチューとされて。「オリンピック行きますからね」とブチューと来たんですね。1年生だったんです、彼は。普通は1年生は指導者の前には近づけないんですけど、それが彼は自分から近づいてきて唇を奪われてですね。それからですね。
浜田:こいつはスゴイと(笑)。
高野:男とそういうのは、絶対イヤだなと思ってたんですけど。(03年の世界選手権は指導して)5年目だったんですけど、彼が準決勝を終えて「明日決勝ですけど、ここから先は僕と先生だけですね、知ってるのは」って。決勝という舞台をですね。僕は(決勝の順位は)順番的に5番目くらいかなと思ってたんです。(200mは)ボクシングで言うと、彼がバンタム級だったらヘビー級の選手に立ち向かうような世界だったんで、そこで決勝に残った時は、最後の直線、重たいパンチが出た時にどうやってそれをすり抜けて一歩でも前に出るかの練習をずっとしていたんですけど、その通りになったんですね。想定したレースの中で3位に入ったことで、他人事じゃなかったですね。
浜田:そうでしょうね。で、終わってからまたブチューですよね。

もどる
0.ジャンクSPORTSTOP

(C)フジテレビジョン